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ちびまる子の世界観が好み

小学生の学園モノで二次元はないか探していたら「ちびまる子ちゃん」があるじゃないかと思い出しました。

「ハガネの女」とかはなんか違うなと。

まる子ってたまちゃんと関係が安定しているし審美眼はちゃんとしているけれどテレビっ子かつ家族も基本的にお祖父さんしか優しくされないからか他の人に対してドライなんですよね。
でも男子生徒からよく話も合うし、たまちゃんを始め友人関係はちゃんと選んでいるので余裕があって逞しい。
特別登場人物が変わってるとかそういうわけではなくて様々な反応が当時の歳相応さを表している気がします。

永沢君も経緯を知ればひねくれる理由分かるし、藤木君も花輪君程では無いけれど女子ウケしています。
ただ良くも悪くも恋に一途なタイプが押してくるから引いているだけなのがいいですね。
花輪君は別格ですが藤木君は卑怯というより損をするタイプ。
けれど自分には決して嘘をつかないから永沢君と関係を保てているのは関心する。

アニメオリジナルでは前田さんがよく目立ちますが、現実でも前田さんが美人だったら全て丸く収まりそうじゃないですか?
自分も前田さんが美人だったらアニメちびまる子ちゃんの印象が悪くなったと思います。

「それは萌えアニメでやれ」

と。

前田さんのデザインがさくらももこさん準拠だから馴染んでるだけで。
別にどういう姿形をしていても自分は前田さんは苦手ですが。

ちびまる子ちゃんは恋愛とか人間関係のリアルとかをちゃんとフィクションにして世界観をだしています。
没案の「家は貧乏」が全てを物語っています。
まる子ちゃんも結婚やら恋愛やらなんてどうでもよくてシンプルに

「金持ちに生まれたかった。」

と吐露もあります。
原作者のことについて詳しくは知りませんがそれでも家族関係についてはなるべくまる子は言及していない。
お祖父さんが優しいのも現実の反動だそうです。
さくらももこさんは根は乙女なのに友人関係を軸にして男子生徒と付かず離れずで偶に小学生らしいトラブルが起きる程度にしているのに気が付いたらシンプルにキャラが濃い生徒がさらっと出たり。

女性作家も男性作家も
「如何に最高の恋をして最高の結婚をして最高の家庭を作りたい。」
とか誰しも思うと考えると思うのよ。
私みたいに

「人間で倒せる範囲のクリーチャーにどう対処していくドラマが出来ないか?」

とか

「試合の結果は悪くても人間以外の敵には勝利しつつ抱えてる野望との折衷案を考えようとする。」

とか

「青春」

という発想とは違うリアリティを醸し出せるさくらももこさんの世界観と発想の転換は見逃せないし面白くていい毒を感じます。

今は自己啓発か何処かで見た事のある「純文学」擬きや考察とか後で振り返る時に無駄な時間を浪費したと思うだけのモノに溢れててなんだか冴えないんですよね。

「そこでしか観れないコンテンツ」

「有り触れた感動や本能」

になるのは辛くて。

さくらももこさんはそこにメスを入れて、ドライだけど憎めない登場人物に溢れたちびまる子ちゃんの作風が好みです。
ただまる子ちゃんの母親は生理的に受け付けないですし、父親は論外(※掘り下げがないから)。
ちびまる子ちゃんは家庭関係もお祖父さんとお姉さんが多少あるくらいなのがいいですね。
怨み屋本舗のメインキャラのようなシンプルさ。

徹底的に恋愛やヒューマンドラマの深さや設定を捌きながら淡々と「家は貧乏」を貫きつつも原作ではさくらももこさんの過去の掘り下げがちゃんとあるのが少女漫画で異質さを放っている証拠でしょう。

そしてオチが面白い!
他作品では笑えない結末を笑いに変えるさくらももこさんに安心しております。

私は大野くんと杉山くんに好印象を抱いているのは映画にもなった原作を読んだことがあってオチが感動を台無しにする自然さが面白すぎてハマりましたね。

余談

別の話になりますが「銀魂」もその一つ。
ただ銀さんはかっこいいけれど基本的に自分の負性を棚に上げている姿が面白すぎるので将軍とか屁怒絽に恐れながらも自体が悪化する展開で新八と突っ込んでるのが板についてるので推している長谷川さんを責める姿を見ると悪い意味でイラつく。
けど、憎めないんだよなあ。

そんな作風かつ新しい作品に出逢いたい。

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