怪談・THE私44team100モノ
※寄せ集めた怪談です。
第一怪
第二怪
第三怪
メンバー。
解滴 榾建
心霊現象は嗜む程度だが、自覚なく怪奇現象に見舞われている。
怪談は恐らく実質ノンフィクションである。
女子大生。
獬焼 依奈巾
スポーツ好きの男子高校生。
浮気性で様々なスポーツを楽しむ。
口癖は「俺〇〇極めた。」
クラウドファンディングで心霊番組に協力するほどのホラーファン。
怪談は慣れてないからか、スポーツ関係の実体験での話が怖さを醸し出している。
ワデス竿翔冠
自称ハーフの欧米出身男子中学生。
本名不明。
何処から聞いたのか00年代のホラーよりな話が多い。
呪いをかけているつもりはないのに相手の負の予兆を直感で分かるからかあだ名は「呪詛師」
恨みの相談を頼まれることが多い。
惰鯛 船護
映画に影響された家族に見切りを付けて早くから双子の姉と共に二人暮しをしている女子高校生。
決して暗い性格ではないのだがやたらと怖い体験が多く、そんなに仲が良くない姉と怖い話の時だけ盛り上がる。
最近は話す練習のために怪談を始めた。
惰鯛 筏船
船護の双子の姉で女子高校生。
妹と仲は悪いが「自分達に大した財産ないし親族の介護もしたくない気持ちは一致してるからからいいじゃないか。」
と若いうちから未来の準備をしている。
それでもおじいちゃん、おばあちゃん子で年配者から聞く令和の怖い話を多く持つ。
手続きさえしっかり終わればある決断をするつもりでいる。
不運と怪奇の源泉
ワデス竿翔冠の勘は間違いではなかった。
解滴 榾建の話を聞いた時、彼女の運気が下がっていたことを直感したからだ。
しかし黒い尻尾を見かける…か。
ワデスは昔聞いたホラーを好む男子中学生。
ホラーの全盛期を経験したことがなく、
そしてすっかり語られることがなくなった現代をチャンスと考えている。
霊ごときの力で生きづらさの促進や抑止につながりはしない。
それはそれとして祭りのように無形文化財として和製ホラーを残して欲しかった。
そこで気になるのが「黒い尻尾」だ。
解滴 榾建のみに見える黒い尻尾。
現れるたびに不幸の寸止めを食らう。
しかも何度も。
そうなると心霊現象や怪奇現象というより、最早害獣トラブルだ。
解滴 榾建の身の回りにはただでさえ一般化された心霊現象がある。
彼女の話し方や捉え方では脅威を感じない。
だからこそ誰よりも早く黒い尻尾を解析する必要がある。
「アナタ。
今日は寄り道しないほうがイイ。
フィクションの世界ではナイカラ具体的に教エルヨ。言える範囲だケレド。
アナタが今行こうとしている喫茶店に寄ッタラ、店員とお客のトラブルに巻き込マレル。
そうなるとアナタの予定は狂ウ。
なら、余程ノ事情がない限りその喫茶店は避けた方がいい。
もし…そこでなければ妥協ができナイナラ、恥ずかしいカモシレナイケレド喫煙アリの席へアンナイシテモラウトイイヨ。」
占い好きな女子中学生に「呪詛師」と言われるほど恨みの直感を生業にさせられていた。
しかし最近は考えを改めて
「強制しない不運脱却占い」も始めた。
今は未成年でもこうしたフットワークの軽さと選択肢の多さは必要だった。
ホラー全盛期の歴史で知った、さほど変わらない人間の業を研究すれば推測と予測は出来る。
まるで教習指導員のように。
そして、占いの見返りに女子中学生から「黒い尻尾」の手掛かりを聞いていた。
解滴 榾建だけに黒い尻尾が見えているとは限らない。
本人に詳しく聞ける立場にあるが、あそこまで心霊も怪奇も通じずあまつさえ会話のネタに出来てしまう人間とは思わなかった。
半分作った話も交えるから余計。
ワデスは自分が出来る範囲でじっくりと探っているのだった。
「今日もまた占いか。
心霊コミュニティに話せない良い仕事を若いうちからやれるのは素晴らしい。」
霊体。
この世に天国も地獄もない証明だ。
それは別にいい。
伝え忘れていたがこの霊体の確認が出来るのもワデスのみ。
だからこそ黒い尻尾の話はこんがらがる。
『特定の人物にしか見られない、感知できない嘘か誠かわからない生命体』
がこちら側にもいる。
そして霊体に確認もしたが黒い尻尾の話は噂程度に霊体にも広まっているらしい。
だからこそ 解滴 榾建以外に見える人間を探す。
黒い尻尾を捉えれ、説明できれば一攫千金。
もしくは話のネタとして真実に蓋をしたまま霊体の話も込みで令和のホラー界隈で細く長く生きていける。
そして、 解滴 榾建を助けることも可能。
霊体は口が硬い。
黒い尻尾がどの程度認知されているのか。
霊体と 解滴 榾建にしか見えないのか?
地道に占いを続け、勉強もしつつ進路を考えねばならない身でワデスは奮闘するのだった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?