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怪談・THE私Ver.6

※三色COLORゲット致しました。
5の選出は色褪せませんね。
えっと此方の話です。
最近陰陽道を本格的に調べようとしていたら「レッツゴー!陰陽師」がオススメされて久しぶりに聴いておりました。
地上波で当時もやって欲しかったなあ。
ホラーブームも斜陽でしたし。

そこで怪談が始まるわけですが…

シックスセンス

必要の無い才能はあまり披露したくない。
商才や運命を引き寄せるといったそういう類も昔は重宝された。
だが俺はそんな才能がどうとかではなく、面白そうな男女の恋が始まる猥談が聞きたかった!

それかトリックを暴く度につまらない真実を受け止められない現実的な感覚ではなくて、笑って聞かなかったことに出来る配慮が欲しかった。
だが無い物ねだりはやめよう。

なぜなら?
そこに昨日亡くなった霊が隣にいるからだ。

第六感。
あるカードゲームではドロー力の関係で禁止されている。
まるで危ない感覚は必要が無いとでも言いたそうな皮肉だ。

だが第六感というのは超能力とは違う感覚だ。

俺の場合は三等は必ずどのくじでも当たる。
運動する時も三番目。
成績も三番目。
ノルマを達成する時に言われた時も三番代。

それは何故か?

三番目になる時には何処かでこの世を彷徨ってる霊に目をつけられるからだ。

長身、寡黙、そしてちょくちょく止まる。
だが攻撃的で朴訥としている少年のような長身の男性霊だが、例えば俺が徒競走をする時になんとか三位になるとその霊が後の走者を転ばすのだ。
そいつは喧嘩好きなヤンキー体質で普段は少年的だが猿のような男性の負の側面を宿した爽やかスポーティ女性好きの幽霊だった。

さん…い…にしてやる。

と無視を決め込んでも囁いてくる。

たまにそいつは俺に手を出すこともあった。

「ぐはっ!」

幽霊か夜のトンネルの壁に俺を叩きつける。
不思議な霊力を持つ幽霊だった。

だが、宝くじを買えば確実に三等にしてくれる。
何処から引き寄せたのかは幽霊曰く秘密だそうだ。

中学生のまま精神が止まってしまった幽霊に振り回される為の第六感。

しかも一番や二番にはなれない。

こいつの猥談は拙いし、永遠に聞くことはないだろう。
成仏させる為にも猥談が必要だ。
俺も聞きたいし。

そこで俺は思ったのだ。
似た者同士、第六感も備わったのが相性が悪くこうなってしまった。

だが宝くじで三等は確定なのでその金で過ごせるから、少しばかり幽霊に殴られるくらい別にいい。
フィクションと違っていたくないし。

今は聞きにくい猥談の為に、奴はラフなのに暗い格好と血のグラデーションで怖がらせてるくるが痛くも痒くも無い壁当てすら耐えて稼いでしまおう。

このヤンキーも哀れな被害者だから。

こうして幽霊共存物語は続く。

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