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怪談・THE私Ver.5

※この話は、事故を起こさない偽善者から聞いた怪談です。

うたびとのうらみ

ある日、SNS型小説投稿サイト書籍化はされてないが読まれている作者がいた。
流れてくるオススメの羅列に応援のため、スタンプというシステムを使っていたら誤作動でその作者に送ってしまった。

そうしたら『全部読んでないの丸分かりなのにスタンプ送る人は珍しい。』
と永遠に罵倒された。

そこで『全力で文章を書いているのはいいいけど人格がおかしい文学者気取りの幼稚な人か。』

と幻滅。
こっちが悪いがお陰でこいつのことは忘れて投稿しないやり方で小説を書く事に没頭できる。

そこでふと、投稿サイトがSNS化する前の時代を思い出していた。

今思えばプロが書いた文章じゃないからおかしい部分もあったが、その時見た素人だからこその怖さを秘めたホラー文章を眺めるのが最高に面白かった。

転生して無双するか純文学風を装うマウントばかりの今のインターネットの作品もまあまあ怖いが、こちらが望む物語はああいった不気味さを欲している。

こっちは生活に難を抱えていた。
試しにあのヤバイ投稿主の名前を何の変哲も無いフォーマットのサイトにアナグラムしながら入力した。
twitterで愚痴ればよかったかも知れない。
それよりは恨みを優先した。

すると投稿サイトでオススメされるブロックした奴の存在が抹消されていた。

きっと飽きたのだろう。
あの入力サイト如きでどうにかできるわけがない。

念の為、昔いじめてきた奴がFacebookで入籍したとかどうとかキラキラアピールをしたので名前を入力。

後日アカウントが消えていた。

まさか…
まさか、ねえ?

AIが現れる現代、どうやら恨みの増幅が新たなシステムを作っているようだ。

一体、どこのだれの技術なのだろう?

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