海洋系を語りたかったのに
※個人の感想です。
「このドブ川ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
なんて叫んだことは生まれて一度もありませんがろくな思い出がない場所は大抵ドブ川で起きている。
しかも必ずウシガエルの鳴き声がする。
私は別の記事でウシガエルに敗北し、撤退しているとお伝えしました。
ただその反動でウシガエル怪人を登場させている短編小説を書いていたことも。
旧友と語らう場所は何故か、カラオケボックスと繁華街とドブ川の近くと相場を決めていたことがあった。
いや、たまたまなんですけれど。
「フィギュア買って金欠で遊べない。」なんて事態が人生で何度あったか。
軽く断ったのに定期圏内で駄弁るよう提案した旧友の頭の良さに救われ、節約時は一時的に生活レベルをその地点まで戻して凌いでいた。
そして気が付くと一人でドブ川にいることが多い。
本当はそれが海だったらどれほど良かったか。
海洋散骨に憧れて色々調べても
「配偶者いないと無縁仏」
とか
「子や孫の手を煩わせない方へ」
とか結構自分の産まれを悔やみたくなるハードルの高さがあって死後を考えるのはやめた。
一度死について考えてみるのも人生だと言われたことはあるものの、大体浮かぶのは遺された者達への資産とかそういうことばかりで乱筆家がシリアスにもコミカルにも概念について考えて整理しても現実的な未来しか浮かばないのは末期。
「このドブ川ぁぁぁぁぁぁ!
間違ってもあちらこちらにあるドブ川には沈まない!
カムルチーはさぞお喜びだろうよ!
人の肉を食わなくてすむからよぉぉぉ!」
それも叫ばない。
海ではないから。
いつの間にか淡水魚とか、淡水生物を知る機会が増える。
ウチダザリガニとか、カミツキガメとか、ブルーギル。
外来種ばかりだ。
数多の図鑑で見てきたゲンゴロウやテイオウムカシヤンマ、ギギ…。
ここでしか見られない生き物たちはすっかり数を減らし、そうでもない強者ばかり日常に溶け込んで何十年もたっている。
自宅付近で見つけた鮮やかなゴケグモ。
クモが糸によって飛ぶ力と輸入材木に隠れてやってくる様は映画「エイリアン」のフェイスハガーのよう。
だからジョウゴグモ系列もジグモ(家の外に網袋をもつ牙の長いクモ)がクサグモのように網を張る光景も人によっては馴染んでしまっている。
あのゴケグモは在来かな。
けれど在来種だから、外来種だからと本当にこの当たりは不毛。
陸にいると特にこういうことに直面する。
それに外来種がいない場所は管理が徹底的にされている可能性が高い。
だから海洋系の話にしようと何度も考えました。
過去に海の生き物について記事にしていたから。
そりゃあドキドキ文芸部!のフィギュアに囲まれるのもいい。
けれど一回くらい海で何かを描いてみたい。
そこに嘘でもいいから創作として
「恨みのない人生でした。」
と書いてイタチっペさ。
いやあ、かけやしないそんな綺麗事。
恨みのない人生は誰も経験しない。
乗り越えた後に想い出として自身と他者に勝利したかどうか。
それも私はやめたんだった。
常に人間の存在を意識する人生は疲弊ばかり。
そのまま苦悩と嗜好を味わった後に海へ訪れるのもありか。
老いてでも…波には看取ってもらおう。
山はどうしても寒いタイプでないとどうも苦手で。
けど、海にはヤンキーが多く生息するのか。
案外同じこと考えてたりするのだろうか。
山で怪奇と暮らし最期を終えるより、波と共に去りぬ世界を求めて爆走していたりして。
私は今年プレイした「うみねこのなく頃に」の影響もあります。
没にせざるを得なかった怪談を、波飛沫に聞かせるように、最期まで叫ばず足掻いていきたい。
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