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note百怪:うしろだて

※又聞きです。
語り手は筆者ひっしゃじゃない。

   幻想って後ろ盾なのだろうか。

   ほらさ、前のバイトの先輩がやたら談話中でオカルトな話聞くと嫌な顔してたからそういうの苦手なのかなあと思ってたらちゃっかり裏路地にいる今どき古風な占い師に占ってもらってたから面白くてさ。

   今更何を占うのかは気にしないんだあの人。
人の行動だけ否定したがるのかとこちらも今頃知って変な好奇心は持たないように気をつけた。

   守護霊だとかそういうたぐいにすがるってことは人間や動物、植物以外の「うしろだて」が欲しいってことだろう?

    それだったら怪奇現象に困ってた方がよっぽど人間らしい気もする。
    こっちは無い物ねだりをいない奴らにまかせようとするほど依存体質いぞんたいしつじゃない。

   このグループとは関わらないようにするか。
   本当の怪奇なんてあれくらいの楽しみでいる方が案外自然なのかな。
  どっちが自然体なんだろう。

   ホンモノに化けて出られないと目が覚めないこの世が一番怖いってことだな。

   あとさっきの先輩が占いを恥ずかしがったのかやたらキョロキョロしている。
   運良くバレずに壁へ隠れられて良かった。

   あんたも怖いんだよ。

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