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二番目の歌詞はない

  1番目の歌詞には幸運を願い、立派かどうかを上から目線で判断する古い言葉が並べられていた。

  使い古されていて誰の耳にも受け入れられるだろう という透けた戦略。

  能力ばかり褒められてシアワセですか?
  こうして存在している理由になぜ力や金やその他が必要なのだろうか?

  いつも1番目の歌詞が書けなくなる。
  軽く明るい言葉で否定することでもうけることばかり何故か浮かぶからだろうか。

  光った歌詞を最初に書く時、鏡に映る姿を眺めて後悔ばかりしている。

  だから2番目の歌詞がない。
  本来の自分や他者を否定した言葉ばかりになるくらいなら、形にできない苦悩を書いて復讐ふくしゅうしてやりたい。

  こうなるともう嘘もけない。
  上辺だけの合格なんて毎回おなじ。

  もし身軽みがるになれるのなら2番目の歌詞を書くかもしれない。
  そして、別の道へ行く。

  こんな生き方でも許されるとどこかで希望を作ってまで。

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