見出し画像

こんぴらさんは謎だらけ

こんぴらさんに行ってきました。
私はちょくちょく行くのですけれども、余り行ったことのない方とゆっくり歩いてきました。
それでわかったのは、なんとも不思議なところということです。

こんぴらさんの神様はワニ?

こんぴらの由来はインドの水神クンピーラです。クンピーラはワニです。
海上交通の神様です。
そのクンピーラが本地垂迹したというのが流れのようです。

なぜ海上交通の神様となったのか?

では、ワニのクンピーラがいるから海上交通の神様となったのでしょうか?
一概にそうとは言えないようです。
ただ、瀬戸内海という流れの早い海域であったため、こんぴらさんのある象頭山は海からのいい目印になったようです。
メサという台形のような山の形は特徴的ですし、周囲に高い山が無いためよく目立っていました。

富くじと歌舞伎

江戸時代にこんぴら詣が流行ったのは、富くじの影響が大きいかもしれません。1等の賞金は現在の価値で約700万円。
販売期間が決まっており、また当選発表まで滞在してくれるので大きなお金が落ちたことは間違いありません。

そしてその滞在期間は歌舞伎などをみて楽しんでいたようです。
歌舞伎の金丸座は現在日本最古の歌舞伎小屋になっているようです。

主祭神は大物主

大物主は大国主の別人説もありますが、現地の説明書きによると大国主の和魂が大物主となっています。ここには海の要素は一切ありません。

大国主だとすると出雲色が強くなります。途中、須賀神社(祭神スサノオ)や事代主を祀る神社が出てきてかなり出雲色が強くなります。

大門

大門を寄進したのは初代高松藩主松平頼重公です。私の尊敬する政治家第1位です。つきぬつきぬつ
本殿の建替もしているそうです。
こんぴらさん自体は高松藩領でも丸亀藩領でもなく寺院の土地なので本当に寄進です。
頼重公凄すぎますね。

そしね大門から神域に入ります。
ここまでの参道は非常にたくさんのお店が出て賑わってますが、ここからは五人百姓という決められた5つの家しか商売が許されません。
その五人百姓は鎌倉時代から始まったらしいです。

旭社

途中で旭社という立派な社殿が出てきます。
祭神は造化3神です。
なんとこの建物40年掛けて建てられたとか。

そして明治9年の建設です。廃仏毀釈の後にたてたようですが、浸透を勧めた明治政府の施策でしょうか?
よくわかりません。

この旭社を超えると鳥居が変わります。
2列目がそれまでは突き抜けている鳥居だったのが、ここからは突き抜けなくなります。

つまり旭社~本殿~奥社道の少ない区間だけは神仏習合ではなく、単純に神様を祀った領域になりす。

本殿

前述の通り、ここからは神仏習合ではありません。なのでクンピーラは関係ないはずです。
本殿は大国主です。三穂津姫や市杵島姫も祀られている社があります。

本殿への階段(680段くらい)


なんも見えねー


下りも怖い

見え隠れする「麻」

こんぴらさんは象頭山と言いながら、大麻山ともいいます。
また周辺地域で上麻、下麻、朝日山など地名があります。
また琴平内にも旭町があります。
琴平も麻の産地だったことは間違いなさそうです。

聖と俗、そして麻、寄進…クンピーラ、ほんとに謎の多いところです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?