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◆全国郷土ずし紹介 11月 青森県の「サケのすし」

われわれがふつうに「サケ」と呼んでいるのは、正式にはシロザケといいます。ベニザケやギンザケ、キングサーモンやアトランティックサーモンとは別種でして、身の色はその名のとおり薄めで、淡いオレンジ色。川で生まれて海を回遊して成長し、秋の産卵時期に生まれた川に戻ってきます。そこで水揚げされるシロザケが、別名をアキザケ、アキアジ。卵を蓄えているため、脂は控えめでさっぱりしていますが、身には旨みとコクが詰まっています。そのため、サケの味が楽しめるのです。青森県では11月まで、生まれ故郷の川を遡上します。特に川に入る前の海で捕るのが美味! だけど、非常に高いですが…。
 もうひとつの悩みは、天然物には寄生虫・アニサキスがいるのです。高温と低温には弱いのですが、冷凍技術などなかった時代には、ナマでなど食べられなかったのです。そこで考えられたすしが、焼いてフレーク状にし、すしご飯に混ぜ込むもの。まぁ、お弁当などにはよさそうです。ワカメのふりかけなんかを添えてもいいですよね。もうひとつには、新鮮なシロザケでも、あえて冷凍にしてしまうこと。ちょっともったいないようですが、これならすしにしても、アニサキスの心配はありません。
 なお11月11日はサケの日。「鮭」の右側をバラすと「十一、十一」になるからです。


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