見出し画像

◆全国郷土ずし紹介 1月  石川県能登地方の「卯の花ずし」

石川県の、そうですねぇ能登地方とでもいいましょうか。たとえば輪島市あたりでは、ごく普通の惣菜として、スーパーマーケットでごく普通に売っています。さすが、石川県を代表する郷土料理です。でも不思議なことに、いわゆる飲み屋とか小料理屋など酒を提供する店ではあまり見かけません。ですから、郷土料理といっても「家庭料理」に入るのでしょうか。冬の料理です。
 作り方は簡単で、頭と内臓を取り出したマイワシを酢で締め、そこに酢で味をつけたオカラを詰め込むだけ。ただイワシを絞めたりオカラを味つけたりする酢の加減は家庭によっても異なりまして、まさに家庭の味。いろいろな味が楽しめるわけです。また、使っているのは「すし」とはいいながらオカラだけに、おかずとして食べられます。お腹にもこたえませんから、気がつくと何尾も食べてしまった、ということにもなりかねません。でもそこはカロリーの少ないヘルシーな食べ物。「食後の罪悪感」はないでしょう。
 ご飯の代わりにオカラを使うすしは全国にありますが、能登地方では「卯の花ずし」と呼びます。真っ白なオカラを「卯(ウツギ)の花」に見立てたのです。去年は「卯の年」で、明けた今年は辰の年。そういえば能登には名湯・辰口温泉があります。いいお湯に浸かりながら卯の花ずしで一杯やる…。う〜ん、最高なお正月ですね!


石川県能登地方の「卯の花ずし」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?