『ダンジョン飯』終わってしまった。

「次の冒険に出発だ!」にならないところに寂しさもあるけども、同じ瞬間は二度と巡ってこないという退き際が九井諒子作品らしさが最大限表された結末だった。

実はミックスルーツだったマルシルや最年少のイヅツミの願いは叶うことはない。ダンジョン運営の発想がビオトープやビオスフィアのようなものだったことが明かされる。悪魔のひきだしから解放されたテラリウム。種族の差別なく宴に招く。

世界の全員が少しずづ呪いを引き受けて、途方に暮れるほど噛み合わない歯車だったものを多少は噛み合う歯車に変えたことで折り合いをつけた。

最強のエゴイストが王座に就く結末も早くから思いついていたのかもしれない。九井先生のこれからの作品にも期待しています。たまには昔のような短編も読みたい。
「次の冒険に出発だ!」にならなかった寂しさはアニオリが埋めてくれるかもしれん、劇場版長編に期待だ。


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