新潟記念の結果　〜みんな嬉しい重賞初制覇〜

◆ みんな嬉しい重賞初制覇
レースはシンリョクカ（4歳牝）が、今春より変更した好位抜け出しのレース運びで、重賞初制覇です。
また、鞍上の木幡初騎手はデビュー11年目で、管理している竹内調教師は開業10年目で、共に嬉しい嬉しい重賞初優勝です。

◆ レース前のひと騒動
レース前に1番人気に推されていたライトバック（3歳牝）が暴走。制御不能となり、鞍上の坂井騎手が自ら飛び降りる事態となりました。ライトバックは転倒しながら外ラチに激突して、ラチを破壊。立ち上がると、コースと観客席の間の通路を走り、最後は地下通路を通って馬場から消えました。その後、馬体検査を経て、競走除外か発表されました。
パドックの時から、テレビ画面越しでも分かるほどテンションが高く、タテガミも逆立っており、大丈夫かなぁと思っていました。能力は高いものの気性が激しく、立て直しに時間がかかるかもしれません。

◆ シンリョクカ（4歳牝）
勝ったシンリョクカは、2歳時の阪神JFで鋭い末脚を見せて、リバティアイランドに次ぐ2着と激走。年明けも桜花賞6着、オークス5着と、クラシックでもしっかりと上位に食い込みました。どのレースでも中団から、勢いよく飛び込んでくる末脚が魅力的な、名前の美しい少女でした。
しかし、3歳の秋からは不振が続きます。今春から前目につける脚質に変更したことが奏功し、前々走の中山記念では3着と結果を残しました。
ところが、前走の福島牝馬Sでは、大きく転倒する落馬事故を起こしてしまい、彼女も木幡初騎手も骨折を負いました。昨日が4ヶ月半ぶりの復帰戦でした。

◆ レース展開
レースは予想通り、前走のマーメイドSを逃げ切り勝ちしたアリスヴェリテ（4歳牝）が大逃げを図ります。シンリョクカは馬場状態の良い外目を通って、先頭から離れ、且つ3番手以下を離した2番手で追走します。
4コーナーを回った時点でも外目に進路を確保します。しかし、直ぐには追い出しません。残り400mくらいで促しだし、残り300ｍでムチを入れ始めました。それでも少し早いかなと思いましたが、なんのその。彼女はしぶとく粘り切りました。

2着には最後方付近から猛追したセレシオン（5歳牡）が入りました。最後の最後でシンリョクカにハナ差まで迫りましたが、翻るとスタートで出遅れた分だけ届かなかった印象です。とても残念でした。

◆ サマー2000シリーズ
チャンピオンのチャンスがあったキングズパレス（5歳牡）は3着、レッドラディエンス（5歳牡）が5着に敗れ、今年もサマー2000シリーズのチャンピオンは「該当馬なし」で終わりました。両馬共に惜しかったです。

優勝が絶対条件だったキングズパレスは中団から抜け出そうと、直線で大外に進路をとると積極的に勝ちに行きましたが、届きませんでした。

もっと惜しかったのはレッドラディエンスです。好スタートを切るも、その後の出脚がつかなかったのか、後方に位置します。直線でも前走で見せた鋭い末脚ではなく、ノソノソと上がっていきましたが、5着止まりでした。もう1頭かわして4着だったならば、サマー2000チャンピオンだったので、本当に悔しかったと思います。
スタート直後の二の脚、直線での末脚、いずれもが鈍かったのは、58.5㎏のトップハンデの影響が大きかったと思います。
ジョッキーカメラを添付しました。