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アイリッシュチャンピオンSの紹介 〜ひと夏を越えた皇帝の里帰り遠征〜

今週末、アイルランドのレパーズタウン競馬場で、アイリッシュチャンピオンステークス(芝2400m G1)が行われます。
昨年はディープインパクト産駒のオーギュストロダンが快勝、その勢いで米国に渡り、ブリーダーズカップターフを制しました。

◆ 日本からの参戦
これまでの同レースへの日本馬の参戦は、5年前(2019年)のディアドラ(5歳牝、当時)の1頭だけ。その時は4着でした。そもそも、アイルランドのレースへの参戦自体が少なく、過去ディアドラだけのようです。

今回、シンエンペラー(3歳牡)が凱旋門賞前の叩きレースとして参戦します。なお、今年から日本馬の登録料が免除になったようです。

◆ シンエンペラー(3歳牡)
フランス生まれの彼は、デビュー前から凱旋門賞馬ソットサスの全弟(父と母が同じ)として、大きな注目を浴びていました。
期待に応えて、デビュー戦、京都2歳ステークスと連勝します。

しかし、その後は心身が未だ整っていないためか、才能を持て余して惜敗が続いています。特に、ホープフルSでは一旦抜け出すも、ソラを使ったためにレガレイラに抜かれて2着に敗れました。

今春のクラシックでも、皐月賞は5着、日本ダービーは3着でした。ただし、日本ダービーでは、最後の600mを最速で走り切っており、末脚の迫力はなかなかのものでした。

ひと夏を越えた皇帝が、生まれ故郷の欧州に遠征し、一流馬たちに挑戦します。

◆ 兄と同じ道
前述の通り、彼の兄は2020年の凱旋門者馬のソットサスです。彼もまた凱旋門賞前のレースとして、アイリッシュCSを選びました。
アイリッシュCSの結果は4着でしたが、次走の凱旋門賞に向けて良い叩きレースになりました。
シンエンペラーも兄と同じ行程で、凱旋門賞を目指します。

◆ ライバル
出走メンバーは最後に減って、合計で8頭。アイルランド馬4頭、英国馬3頭、日本馬1頭の構成です。

その中で、最大のライバルはディフェンディングチャンピオンのオーギュストロダン(4歳牡)です。父が日本馬のアイルランド馬と、父がフランス馬の日本馬の対決、国際化が進んでいます。

なお、オーギュストロダンはアイリッシュCSの後に父の生まれ故郷に旅し、ジャパンCに出走するプランが発表されています。

◆ 帯同馬
シンエンペラーと同級生、同株主、同厩舎のラファミリア(3歳牡)が帯同します。彼は同日のキルターナンS(芝2400m G3)に登録しています。
当初は別の馬が帯同する予定でしたが、故障してしまい、彼が代役に選ばれました。そんな、彼の走りっぷりにも注目です。

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