見出し画像

安田記念の結果 〜18年ぶりの香港馬の勝利〜

小雨が降り続き稍重馬場での実施となった安田記念、現役最強香港馬といわれるロマンチックウォリアー(6歳騙)が1番人気に応えて快勝しました。
安田記念の香港馬の勝利は18年ぶりです。彼は昨日で20戦15勝(うちG1を8勝、現在5連勝中)2着3回。生涯、1頭の日本馬にも先着を許していません。

◆ 外国産馬のG1勝利
これまで外国産馬の日本G1での勝利は、高松宮記念1勝、安田記念3勝、スプリンターズS3勝、エリ女2勝(同一馬による連覇)、ジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)1勝、ジャパンカップ14勝です。安田記念での外国産馬の勝利は4頭目となります。
小雨が降り続いたことで、日本特有の超高速馬場の特徴が弱まったのも、ロマンチックウォリアーには良い影響があったのかもしれません。それを抜きにしても、圧倒的な強さでした。

◆ レース結果
人気上位5頭が掲示板に載るという、終わってみたら順当な結果になりました。2着から順に名前を挙げると、2着ナミュール、3着ソウルラッシュ、4着ガイアフォース、5着セリフォスです。
彼らは現在の日本のマイル界を牽引する優駿ですが、彼らを寄せ付けなかったロマンチックウォリアーの強さに脱帽です。レース展開は明日詳報しますが、決して楽な展開ではありませんでした。
推し馬たちの結果です。ナミュールの秋春G1連覇は見られませんでしたが、日本馬最上位として未だマイル女王の座に就いているといえるでしょう。
ソウルラッシュとセリフォスの戦いは、昨日で4戦4勝の五分となりました。
ステラヴェローチェはロマンチックウォリアーと直線並走していましたが、伸びきれず9着でした。彼にとってマイルは短いのかもしれません。

◆ マイル界
春のマイル界に新星は現れませんでした。今回上位入賞した5頭が秋の主役を張り続けると思います。絶好王者はいませんが、引続き彼らを中心にマイル界は盛り上がると思います。
しかし、実際には、秋のマイル界を賑わしてくれそうな新星が既に出現しています。それは3歳勢です。特に、ジャンタルマンタル(3歳牡)とアスコリピチェーノ(3歳牝)のNHKマイル1~2着馬が、マイル界をさらに活性化させることに期待が高まります。

◆ 香港競馬
ロマンチックウォリアーは騙馬のため、どれだけ強くても後世に血を残すことができません。香港馬は大半が騙馬で、同様の状況です。先日引退した伝説のマイラー、ゴールデンシックスティも騙馬で、引退後は北海道で過ごす予定ですが、子孫を残すことはできません。
香港は土地が狭くて牧場がないので、子孫を残すための活動、産業がありません。そのため、競走馬として扱いやすいように去勢するのが一般的です。香港の競馬界は後世に血をつないでいくことで、長年にわたって繫栄してきた欧米や日本とは全く異なるロジックで動いています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?