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アイリッシュチャンピオンシップの結果 ~凱旋門賞に期待を抱かせる3着~

アイリッシュCSは英国馬エコノミクス(3歳牡)が、アイルランド馬でディープインパクトを父に持つオーギュストロダン(4歳牡)との競い合いを制して優勝しました。
日本から参戦したシンエンペラー(3歳牡)は彼らに続く3着でしたが、凱旋門賞に期待を抱かせる走りを見せてくれました。

◆ レース展開
シンエンペラーは五分のスタートを切ると、4番手の外側のポジションを取ります。そのまま長い直線の向う正面(?)を進みます。4コーナー手前くらいから先着を許した2頭がシンエンペラーの外側から、上位に進出をしていきます。
直線に入り、一瞬追い出しが遅れた間に、この2頭に外から進路をふさがれてしまいます。残り150mで2頭の外側に強引にコースを取り直し、そこから一度はかわされた馬たちを抜き返し、3着を維持しました。最後はなかなか見応えのある末脚を披露しました。

ただし、早くに追い出したとしたらゴール前で末脚が鈍り、後続馬に一気にかわされていたかもしれません。坂井騎手も上手にエスコートしたものの、2頭それよりも上手く立ち回った馬がいたという印象です。
3週間後の凱旋門賞では、よりギリギリの仕上げをすることで、反応もより敏になると思います。今後に大いに期待を抱かせる内容の3着だったと思います。

矢作調教師も酷暑の日本での調整が進まず、欧州に来た後に調子を上げてきたものの、未だ7~8割のできだと話をしています。
坂井騎手も決して悲観する内容ではないとコメントしています。

◆ オーギュストロダン
今回5着までのうち、4頭が斤量58.5㎏の3歳馬が占める中、斤量61㎏でクビ差の2着と好走したオーギュストロダンの強さを感じました。ゴール前の叩き合いでは、2.5㎏の斤量差のために競り負けた印象があります。

彼はこの後ジャパンカップへの来日を計画しています。父ディープインパクトの故郷で走る姿を観られたら、大興奮ものです。

彼は世界に12頭しかいないディープインパクトのラストクロップ(日本6頭、海外6頭)の1頭です。
僅か12頭の中から、こんな強豪馬を生み出したディープインパクトの種牡馬としての実力も、「すごいなぁ」と改めて感じた一戦でした。

◆ 帯同馬 ラファミリア(3歳牡)の結果
帯同馬として海外遠征に付き添い、キルターナンS(芝2400m G3)に出走したラファミリアは8着でした。1勝馬にとっては少々荷が重い相手関係だったようですが、精一杯走り抜けました。
 


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