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コラム17 帯同馬

【コラム17 帯同馬】
馬は元来群れをなして生きる動物です。なので、独りぼっちが好きではありません。そのため、海外遠征時には、仲の良い馬を帯同させ、現地でも調教の相手をしたり、馬房でも独りぼっちにならないようにしたりします。この相棒を「帯同馬」と呼びます。
また、帯同馬も現地で出走してから、一緒に帰国することが多いです。

2024年のケンタッキーダービーでテーオーパスワードの帯同馬として一緒に渡米したのが、テーオーサンドニです。彼はテーオーパスワードより2歳年上ですが、きっと優しい、面倒見の良い先輩なのでしょう。テーオーパスワードはリラックスできたのかケンタッキーダービーで5着入着と大健闘、さらには自分もG2レースで2着となり、自分の旅費は確りと稼いだようです。

最後に、馬にも仲良しとか憧れみたいな感情があるようです。古くはレッドディザイアという超一流馬(秋華賞馬)が、2つ年上のウオッカと一緒に欧州遠征し、そこでウオッカ先輩に憧れを抱いてしまいました。ウオッカ先輩が先に帰国すると、とても元気をなくしてしまいました。そこで、関係者はレッドディザイアの馬房の前の普段ウオッカが滞在していたところに、ウオッカのポスターを貼ったという話があります。どの程度の効果があったのか不明ですが、この話を聞いても、帯同馬、さらには誰を帯同させるのかは、海外遠征で好成績を収めるための重要な要素だとわかります。


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