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葵ステークスの結果 〜真面目過ぎるクラス委員長が重賞初制覇〜

◆ レース結果
ピューロマジック(3歳牝)が、横山和騎手の好エスコートの下で、逃げ切り勝ちをおさめ、重賞初優勝を果たしました。彼女は昨年6月にダートでデビューし大敗。その後直ぐに芝に転向してからは安定した成績を残しており、昨日で8戦3勝・2着2回、特に年末からは4戦2勝・2着2回と好走を続けています。

◆ レース展開
17番枠のピューロマジックが抜群の好スタートで、すぐに後続を突き放しつつ内ラチ沿いに切り込みます。2番手にはペアポルックス、3番手にはナナオが付けます。結局、3頭が後続に抜かれず、そのまま 1〜3着に入りました。この展開を演出したのが横山和騎手です。
最初の600mを33.2秒で通過、2着馬と3着馬はピューロマジックに競りかけられず、レースは落ち着きます。横山和騎手はそこからペースを落として、脚を溜めます。残り300mくらいで一度ペアポルックスに並びかけられますが、ゴーサインが出されると二の脚を使って突き放し、優勝しました。

◆ 逃げ切り勝ちの定石
一部のユニークな逃げ馬を除き、逃げ切り勝ちするには、①好スタートで飛び出す、②迫力を見せて競わせず隊列を落ち着かせる、③途中で一息入れて脚を溜める、④直線途中から二の脚を使って突き放すというのが定石だと(勝手に)思っています。
昨年の葵Sはロケットスタートを決めたモズメイメイが昨日と同じ67.1秒の走破タイム(レースレコード)で逃げ切っています。しかし、最初の600mは今年の方が0.7秒速く、同じ逃げ切り勝ちでも内容、展開が異なります。
それでも、上記の①~④を実行しているのは、今年も昨年も一緒だったと思っています。

◆ 真面目すぎる性格
レース後の横山和騎手のコメントを聞くと、ピューロマジックは真面目すぎるほど真面目で、もう少しリラックスしてくれたら良いのにと思うとのことです。正義感満載のクラス委員長という感じでしょうか。彼女の場合、途中で一息入れることが易しくないのかもしれません。そんな彼女の生真面目な逃げ脚を、夏のスプリントレースで再び観られることを期待します。


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