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綿毛を飛ばせ⚾️

友人が珍しくアツク…かなりの熱量で語っていた。LINEの文面の向こうで少し遠くを見ながら話す友人の姿が見えてきた。

プロ野球は全員❗️間違いなく全員尊敬してる。
圧倒的に凄い人たち。その中で活躍するなんて、マジ神。どんだけ足掻いてどんだけ努力したって届きそうなキッカケすら掴めない化け物の世界にいる人たち。
その中でコーチ監督に上り詰めるなんてありえない。俺の何百倍も見る目があって、何百倍も努力して何百倍も修羅を潜り抜けてそこまで辿り着いた人たちが言っている。
しかも、絶対的に勝利に貪欲なのはファンじゃなくてプロ野球人たちだよ。
俺にできることは、あくまでそれを信用したうえで勝った負けたに一喜一憂するだけだね。


🐶

なぜこんなにも熱い話になってしまったのか。きっかけは,いとしのドラゴンズさんの選手起用に関して,私が発した疑問…不満…いや,不信と言ったほうがいいかもしれない感情を吐露してしまったことにある。


野球に関する素朴な疑問は友人に聞けばたいていは解決できる。
私がSNS界隈で身につけたかじった程度の知識や浅はかな感情も頭ごなしに否定することなく,ちゃんと聞いてちゃんと聞き流してくれる。時には全く別の見方を示してくれる。私に『ドラゴンズという箱』の話をしてくれたのはこの人だ。
SNSなどでは出さないよう努めている私の中のドロドロした感情が,行き場をなくして溢れ出てしまったのだ。普段は移動中の車内で,または自室のテレビに向かって吐き出している感情だ。友人に話したら,そうだねと共感してもらえるかもしれない。
共感されれば救われる感情だってあるのだ。それが私の野球に関する駆け込み寺的な人によるものならこれ以上の救済はない。

わたしの求めた共感は得られなかった。もちろん否定はされていない。でも,それは違うねと言われたも同然だった。
野球に関して彼の考えに対抗できるようなものを私は持ち合わせてはいない。
なぜなら,叶わなかったとはいえ,本気で甲子園を目指して高校野球に打ち込んでいた人だから。実際にその世界に身を置いた人でなければわからないことなんていっぱいある。
だからわたしは吐き出してしまった感情を飲み込んで,心の引き出しの奥深くにしまい込むしかなかった…。
残念だけど…消すことはできない。それは仕方がない。
いつか消えたらいいと願っているけれど…今は難しい。
ただ,心の中にしまい込んで蓋をすることはできる。
そのまま開かずの間になればいいに違いない。

🐶


人の上に立つというのは実に難しい。立場が人を作るともいうが誰でも彼でも立場に相応しい人物になれるとは限らない。先日の『光る君へ』を見てつくづく思った。
関白になりたい伊周
関白になど興味はないと言う道長
伊周を関白にすると一度は決意しながら,母詮子の訴えを聞く一条天皇
定子,清少納言,
倫子,まひろ
様々な人のそれぞれの想いが交錯する。
そして,私の中で,あぁ道長はやはりそうなるに相応しい人物であったのだろうし,立場に相応しい人物に成長していったのね…と感じた。
(そういう視点で描いているということは十分承知しているが…)

そうそう,今回は白居易が話題になっていた。まひろはまだ長恨歌を読んでいないのね。おそらくもうすぐ読むのでしょう。蜻蛉日記に胸をときめかせた少女は,一人前の女性となって出会う長恨歌にどのような感情を抱くのか,それもまた楽しみ。

物語では関白になれない伊周は人としての未熟さを露呈しているが,私の興味は道長が今後どのように時の権力者に相応しい人物に成長していくかにある。まひろとの関係も…。

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レギュラーはレギュラー
代打は代打
4番は4番
先発は先発
守護神は守護神
確かにそうだけど,みんなそれと戦っている。
乗りこえようとする若者がいれば,負けてたまるかと立ちはだかるベテランもいる。選手たちは常に立場を越えようと,いやこれまでの自分を越えようと努力している。
だから,わたしは選手個々の成績や結果に対してどうこういうつもりはない。チャンスで打てなければ悔しいに決まっているし,エラーやミスをすれば反省してもう2度とやらないように…と思っているに決まってる。
選手が必死であるからこそ,上に立つ人間は責任があるのだと思っている。
プロ野球は興業。球団の方針やファンやマスコミの注目度,選手や首脳陣個々の思い…そこにはさまざまなしがらみもあるだろうから,万人が納得するような形にはなかなかならないことも十分わかっている。
だから…わたしは純粋に,乗り越えようともがいている選手を応援するよ。
どんな使い方だろうと関係ない。与えられた場所で精一杯咲いたらいい。
そうしたら,綿毛は風に乗ってどこまでも飛んでいくんだ。
可能性は無限大なんだよ♾️
私はその可能性を信じているんだ。

🐶

立場は人を作る。
残念ながら,大河ドラマの伊周は関白になれなかったことで我が身を振り返るのではなく,定子のせいにした。道兼に宣旨が下された時,定子からの「自分のありようを改め人望を得られるよう努力せよ」との忠言に耳を貸すこともなく,定子や一条天皇の苦悩に思いを馳せることもなかった。それどころか,定子に「御子を産め」とせまった。大河で描かれている伊周はその程度の人だったということだ。


だけど,わたしの知っているドラゴンズさんたちは違う。直向きに精一杯自分と向き合いながら乗り越えていく人たちだ。
アキラは特にそれができる人だ。
アキラならその立場を乗り越えた先の先に行けると信じているよ。
がんばれ,アキラ!
今いる場所で最高の花を咲かせ続けろ。
そしてこれでもかってほど綿毛を飛ばせ!

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