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【デブサミ2020】セッションレポート:13-E-8 チームをつくるモブプログラミング〜内側と外側から語る〜

モブプロのプロによるモブプロのセッション

登壇:やっとむさん、TAKAKING22さん
最後のセッションはどうしようか悩みに悩んだが、こちらにした。

セッションの聴き方としては「気になるところに集中してください」とのこと。親切設計。

よく話に出ること

効率よくないのでは?
学習向きだよね

はじめる

「モブプロ」がおすすめとのこと。これは私も読んだ。わかりやすいし読みやすいので、とっかかりとしては非常によいとおもう。

大切なこと

・目的とゴールを定める
 ・トップダウンで渡すのではなく、そこから議論する
・進み方を表明する
 ・TODOリストで可視化する、などツールを活用
 ・いままさに何をしているか、はドライバーがしゃべる
  ・「あー」とか「うー」とかも共有
・議論と実験のバランスを取る
 ・最初は議論<<実験くらいの気持ちで
・その場でフィードバックを得る
 ・品質が向上する
 ・学びが多い
 ・楽しい
・ふりかえりをする
 ・よりよいプロダクトを目指す話
 ・よりよいモブプロを目指す話
・個々人のペースとやり方で復習する
 ・学習のやり方は人によりけり。個人で時間をとるのが必要ならそうする

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問い どう始めるか。特にネガティブな反応をされたらどうするか

・ちょっとずつやりませんか作戦
・モブプロ経験者のレクチャー

問い 個人で作業(学習)したいと言われてしまったらどうすればよい?

・個人でやることがダメなわけではない。それは尊重するべき
・チームの中でモブが向いているものとそうでないものを見極めていくとよいのでは
・体験すると良い面が見えるので、まずやってみるというのは大事

自分の現場でも、うまくいっている現場があるから試してみたいというのが動機だった。そういう事例を探すところから始めるとよいのかもしれない。

チームをブーストするモブプロ

チームの内側を強くするモブプロ
スキルトランスファー

・経験値が低い人をドライバーにするとよい
・手が止まったら有識者が助ける
 ・知識のジャストインタイム
・参加している全員に同時に伝えることができる
暗黙知の伝達
 ・コードの組み立て方
 ・ツールやIDEのコツ
 ・苦労ポイントの乗り越え方

レビュー

・レビューおじさん問題
 ・モブプロはひとつの突破口
・レビューの目的
 ・検査
 ・学習
 ・強化
・モブプロは検査/学習がしやすい。リアルタイムレビュー。
・チーム全員の合意のもとでコードが組まれていく
 ・「これ以上レビューすると辛いかな・・・」みたいな忖度が発生しない
完全にレビューがなくなるわけではない
 
・「強化」はモブプロではカバーしきれない
 ・モブで書いたコードを冷静な目でレビューする

問い レビューの中でどんな会話が出るのか?ケンカになったりすることはないのか?

Typoとか、変数名とか。そういうところで議論が活発に行われる。ここはすごく大事。
モブプロはコミュニケーションがギュッと集まるものなので、仲が悪いチームなら必然的にケンカが発生する。ただ、悪いわけではなく建設的な方向に向かえば結果としてよい。

問い 「わからないです」って言えない人が出てしまいませんか?

そういう人はいる。定期的に止めて、同期する時間を設けることが大切。
その人が成長すれば自分たちにもメリットがあるし、そういうことを伝えて言えるような心理状態にもっていくとよい

仕事をドライブするモブプロ

ソロワークより優れた成果を出せるモブプロ
優れた成果とは何か?

モブプロの真価

全員の知識を活かせる
個人の総和以上の成果が出る
エンゲージメントが引き出される
オーバーヘッドが最小になる

こういった成果は評価しづらい面がある。そこを評価する設計をできるかが大切、というのはその通りだ。個人の貢献が分かりづらい点も、従来型の評価指標とは衝突しやすいところだと感じている。

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なぜモブプロを導入するのか

プロダクトのため?
チームのため?

この問いは重要な問いだ。いま、現場ではいいとこどりでやろうとしているが、明確にプロダクトフェーズ・チームフェーズで分けたほうがよいのかもしれない。

仕事ドライブにふりきるのも、チームブーストにふりきるのもよくない。

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自分たちでモビングしながら、スイートスポットを見つけていくのがよさそうだ。

プロダクトかチームか、ではなく両方狙ってゆくのが目指すべきところ

「質とスピード」にも通じる話だ。一見相反するけれども、両立を狙うことで両立を実現し、片方に寄っている状態よりも大きな効果を狙っていける。

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能力と責任

・能力と責任のバランスをとり、つねに学習のゾーンに存在しているよう誘導してゆく
・そのために重要なのが心理的安全性
 ・馴れ合いではなく、本音をぶつけあい本質を追求できる関係性

問い やっぱり仕事を分担して進めるよりも生産性は落ちてしまうのではないか?

・人数が多すぎると、確かに効率は落ちる
・単純作業なら、モブでやる必要はない
・中長期的にみるならば、モブでやる意義がみえてくるはず

この質問はやはりよくされる質問のようだ。結局のところ小さく始めて成功体験を植え付ける、しかないなと個人的には思っている。

問い ほどよい学習状態(心理的安全)に身をおくために工夫していることはあるのか?

・ゆうほど安定した状況にはならない。だいたいトラブルはあって、そういうことに気付けるようにするのがよい
・本当にないなら、ラーニングセッションを設けて自分から学びを取りに行く

問い コーチ目線でモブプロをうまく使えてるなーっていうチームの特徴はありますか?

・まず楽しそうにしている。
・役割が固定化されていない。
・マネージャーとかがほっといてくれている。

まとめ

「モブプロ…っていうかチームの話なんだよ」

モブプロの全体性

全体性を維持しながら成長するには?
・美意識
・スキル
・文化
・役割
・チームは成長するにつれて外側の世界を意識するようになってくる
・状況次第でソロがよいこともある
・最終的にチームに還元してゆけばよい

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感想

実践知にあふれるセッションで、モブを実施しているチームメイトを連れてこればよかった!と思った。

それなりにモブを実践してはいるけれども、意識的に目的を明確化し、目的に合わせたモブフォーメーションの設計を行うことでよりチームは成長するのではないかと感じた。

モブプロはチームだ。


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