コラム２９　口喧嘩のススメ

最近、気づいてしまい同時に恐ろしくなってしまったことがあります。
それは「嘲笑う」ということに慣れてしまって「怒る」ということができなくなってしまった人が増えているんじゃないかということ。

僕が以前からいろんな人に語っていることですが……平成という時代はもう殴り合いの喧嘩などほとんど見かけなくなりました。でもそれはいいことだったのか。いいえ、悪いことです。人は殴り合わない代わりに武器を、時には凶器を持ち出すようになりました。そもそも喧嘩というものはもう完全にいじめというものに形を変えました。それが平成という時代。では令和はどうなったか？

もう口喧嘩もできないチキンが増えてしまったと思います。それも、優しい人間が増えてみんなが仲良しになったから、ではないと思います。そもそも僕は喧嘩というものは仲直りするためにするものだと思っています。それをしないということは一度でも不和が生じたらもうそれっきりの関係になってしまうということです。恐ろしいことです。お互いに本音で感情や意見をぶつけ合えばまた友達同士に戻れるかもしれないのに。