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リスク回避に投資するということ

ぼくは興味が湧かないことを勉強することがものすごく苦手だ。たとえそれが成績その他に響くと言われても、本当に取り組むのがつらい。

ただ、周りを見回してみると、興味が大して持てなくても良い成績を取れるように努力を惜しまない人がとても多いことに気づく。そんな彼らと比べて、自分はどうしようもなく怠惰で我儘なんだとしか思っていなかった。

そんなある日、友人との飲み会でこんな会話をした。

ぼく「なんで優秀な大学同期、みんな興味がないこともちゃんと勉強して優秀な成績取れるんだろう?」
友人「それは、将来成績が悪かったことによる不都合とかのリスクを回避することに投資しているからじゃない?」

これはそれまであまり考えたことのない視点なのでとても新鮮だったし、同時にとても腑に落ちた。そして、勉強に限らず、いろんな側面でこの思考が反映されているのではないかとも思ったのである。

例えば、就職。世間のイメージでは変人が多いと思われがちな京大であるが、実際の就職先を見ると、とても堅実な選択をする人が多いことがよくわかる。
伝統的な日本企業の悪い話は、ここ数年ネットで話題が絶えないが、それでもそのような企業はまだまだ京大生の就職先において、一定の揺るぎない地位を保っていると言って差し支えないだろう。

そして、その背景を辿ると行き着くのが、やはり先ほど出てきたリスク回避に投資するという思考なのではないか。
確かに名も知れないベンチャーに行くよりは、前述したような大企業に行った方が、失敗したりその後の転職先に困ったりといったリスクは少ないだろう。

僕はあまりそのような投資は得意ではなく、直接的なメリットがすぐには見えないことに対して努力するのが多分苦手なんだと思う。実際それで色々後で苦労したことはあるので、冷静に将来のリスクを考えて投資できる彼らは本当に優秀なんだなとも改めて思う。

「お前も大学に来てる時点で、リスク回避に投資してるじゃん」と言われればそれまでなんだが、大学同期の優秀な彼らがいつどのタイミングでそのような思考が形成されていったのかは純粋に気になるなぁと感じる今日この頃である。

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