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バカになっていく子供たち スマホ脳第7章

中高生男子とおぼしき子らと、家族4人で外食をしているテーブルが沈黙していた。料理が出る前、食事中も会話がないだけでなく、目も合わせない。それぞれの顔は青白く、スマホの光りがぼんやりと照らし出していた。キャ~!

時々見かける、会話のない夫婦や家族の共通項は、必ずスマホだ。スマホの刺激はドーパミン放出を促し、麻薬化するという。リアルなコミュニケーションを遮断して、スマホ世界にどっぷり浸かる。電車やバスでは日常となっていたが、家庭にも蔓延し始めているようだ。

3号機と4号機には、タブレットに知育アプリ「Think!Think!」を入れて、勉強させている。鉛筆なめなめのアナログ教材も提供しているが、タブレットを積極的に使っている。4号機は、夜の利用制限もあり、目覚めてリビングに入るとタブレットに飛び付く。正解すると形を変えて報酬を与え続ける、よくできたアプリだ。

刺激と報酬を繰り返す、スマホアプリ。脳をジャックされ、依存症を患う若者は全世界にいる。スティーブ・ジョブズが、自らの子らにiPadを触らせなかったのは、あまりにも有名な話。。。

1号機と2号機の子育て中、いただいた「THINK」という法人仕様のプレートをリビングに掲げ、家訓と称していた。何事も「考えよ」。彼の地のビッグブルーIBMの社是だ。まだこの時代には、パーソナルスクリーンはなく、せいぜいデスクトップPCのディスプレイがあるぐらいだった。

即物的に報酬を与え続ける、パーソナルスクリーンに「THINK」を託すのは、成長期には危ういのかもしれない。リアルなコミュニケーションから、伝える力、感じ取る力を獲得し、報酬欲求を制御できるようになるのかもしれない。

両刃の剣。あるあるのテレビに子育てを一時任せる以上に、スマホにはリスクがあるような気がする。



ワンオペ子育てをしているパパ、どれだけいるのでしょうか。2次成長が始まる年頃の娘と、どう対峙しているのでしょうか。