もしもネ_top

もしもネットがなかったら3

どうやら、俺は、異世界に来てしまったようだ。だって、デスクにPCがない。誰もスマホの画面を見ていない。電話は鳴り止まない。俺はパニックになった。2019年3月14日。間違いない。現代の日本の東京だ。でも、気がついた。わかった。理解した。この世界には、、、この世界には、

インターネットがないのだ。


「ブレンドね。」会社の近場、行きつけの喫茶店でコーヒーを頼んで、ようやく落ち着いた。「先輩、何ですか話って?」後輩の坂田はチャラいけど気がきくし、仕事はそつなくこなせる。たまに飲み会を優先するから、その尻拭いが大変だが、こういうどうでもいい相談をするにはうってつけの相手だ。「おまえさ、インターネットって知ってる?」「え、先輩、バカにしてんすか?」そうだよな、坂田。俺がどうにかしてたんだよな。「バンドですよね、アメリカの。」「え?」「いや、意味はわかんないすけど。ぼく音楽好きなの、先輩知ってるじゃないすかー。」「違う。違うんだ、坂田。インターネットってのはバンド名じゃないんだ。もっと壮大な・・」「オムライスください!」坂田、先輩とお茶してる時にメシを頼むな。

「にしても先輩、クライアント怒っちゃってるの、どうするんすか?」あ、そうだった。WEBムービーの提案をしなきゃいけないのに寝かしていて・・・ WEBムービー?「坂田、なんの提案だっけ?」「やだなー先輩、CMですよ、CM。」やばい、話がでかくなっている。

ありがとう!Thank You!谢谢!Gracias!Merci!Teşekkürler!Asante!Kiitos!Obrigado!Grazie!Þakka þér fyrir!