40.男子が大事

今住んでいる家は9年前に妖怪センゴクが
実家を建て替えるということになり2世帯住宅にするから
一緒に住もうと言ってきたことで同居することになりました
2世帯住宅と言っても一緒に暮らすのはまっぴらごめんだったので
完全にキッチンやお風呂など全部別で
中でくっついているタイプのもの

そのため会わずに済ませようとしたら
数日会うことなく暮らせるような状態でした

妖怪コンビはこれまで全くモラオの外面に騙されていました

すばらしくイイ人がうちに来てくれた!
モラオに跡を継がせようと
妖怪センゴクは信じて疑わなかった

もともと視野の恐ろしく狭い妖怪コンビ
側面やましてや裏側など見ようともしない性質

この人はこう言っているけれど
実は心の中ではこう思っているんじゃないだろうか?
本当の気持ちはどうなんだろう・・・
などとは露ほども思わないんです

それも災いして
モラオはすばらしい人!と信じ切っていました


例えば妖怪センゴクは
税金対策として
ここの農地をモラオの名義にしたい・・・
などと言い出すことがよくありました
ワタシは当然やめてくれと反対
名義変更するのならワタシの名前にしておくれと言いました

妖怪センゴクは
そんなことをしたらモラオは気を悪くしないだろうか
モラオの名義じゃなくワタシの名義にすることによって
ああお義父さまは俺様のことを息子と思っていないんだなと
そう思ってがっかりするんじゃないだろうか??
などということを心配していた笑

いやいや
全くそんなことは思っていない
押し付けられたり足かせのように感じて気分を悪くするだけだ
と言って完全拒否しました^^;


だいたいワタシはモラ父から
何十年経ってもよそ者扱いされてきている
のに
何故モラオは大切な息子としての扱いなんだろうか

考えると悲しく空しくなるだけだった



思えばモラオは家族で行動することに執着していた

特にモラ実家へは
正月、バレンタイン、ホワイトデー、5月長男誕生日
お中元を渡しにいく
お盆、9月次男誕生日、10月モラ父誕生日
お歳暮を渡しに行く、クリスマスプレゼントを息子たちに買ってもらう
月に一度はこのような予定でモラ実家に顔を出さざるを得ない状況にされた

息子たちは

俺らに断る権利はない

と言い黙ってそれに従っていた


モラオはモラ実家にいい顔をしたがりのような気がしていた
ボクちゃん円満ですよアピールが半端なかった
モラ父モラ母の前でさえ
いい息子を演じることに余念がなかった

モラオなりにモラ父母に心配をかけたくなかったのか
モラ父母の気持ちは常に気にかけていた

なんならワタシや息子たちの気持ちは存在すら忘れて
モラ父母がどう思うか
そういうことを気にしていた


そんなモラオが2019年ころから
ひとりで実家に帰るようになり
夏休みなどはひとりでどこかへ旅行に出かけるようになった
それで何かおかしいと感じたらしい妖怪センゴク

でも
やっと訪れた婿養子候補の方がワタシよりも心配だったらしい

モラオの車に妖怪センゴクはメモを残していた

それがうちの紙ごみに捨ててあって
ごみ捨ての準備をしていてそれを見つけた

内容は

おかえり
帰ってこないから心配したよ
何か心配なことがあったら話してください
話し合いましょう家族だから
いつも心配しています


ワタシの心配は耳垢ほどもしていないというのに
モラオが心配なんだと
ますますがっかりした

やはり妖怪センゴクの名に恥じぬ思想笑
男子優遇!
センゴクにとっては実の娘よりも男の方が大事
それは最初から気が付いていたことだけど
事実を目の当たりにしてますます絶望した


2020年ころになって
やっと何かおかしいと思い始めた妖怪コンビ

何かあるなら話してくれよ家族だから

などと言ってきた

『家族』と言われると
胸を爪でぎぎーーっとひっかかれる気持ちさえしてきたが
近くに住む妹C子も参加して
やっとワタシはこれまでもいきさつを口にした


ワタシが厄年だから骨折した発言のくだりでは
(22.厄年気にしますか?参照)
C子は

なにそれ
何言ってんのかわかんなすぎて笑えるんだけど

と言ってた

まともに考えたらそうかもしれない
でもワタシは大真面目に受け取り大変傷ついた
それが口に出して説明するとものすごく陳腐で
誰にも伝わらないと思ってこれまで言えなかったことなのに
やっぱりか

ワタシは笑い話をするつもりはなかった


それでも何とか口ではわかったと言ってくれて
何か良い方向へ進むかもしれないと
少しだけ心が軽くなった


ただ
凝り固まった妖怪センゴクの脳内
理解するのにはここからまだ数年時間を要する笑




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