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【本】2024年上半期ベストブック

【音楽】の方で「2024年上半期ベストトラック」をやったので、本でもやってみようと思いました。

  • 「2024年上半期に発表された本」ではなく、「2024年上半期に私が読んだ本」なので、それ以前に発表された作品も含みます。

  • 文学・文芸、実用書、漫画、雑誌など、ジャンルは問いません。

  • 選定基準、順位は「感覚」です。

対象の範囲は、私が「読書量が多くない→積読が増える→読む頃には新刊ではない」という循環の中で読書をしているので、無制限としています。

また選定基準/順位は、私に「評論できる能力はない/ジャンル毎に基準も異なる/無理に意味づけをしたくない」などの理由がこんがらがって、「感覚」としました。

今後回数を重ねていけば気づくこともあると思うので、必要であれば制約を設けたりしながら継続していければな、と思います。


1.津村記久子 - 水車小屋のネネ
2.町田康 - 口訳 古事記
3.千葉雅也 / 山内朋樹 / 読書猿 / 瀬下翔太 - ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論
4.千葉雅也 - 勉強の哲学 来たるべきバカのために
5.千葉雅也 - センスの哲学
6.山本文緒 - 自転しながら公転する
7.豊島ミホ - 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル
8.よしもと ばなな - 彼女について
9.仲西森奈 - 起こさないでください
10.くどうれいん - コーヒーにミルクを入れるような愛
11.平尾剛 - スポーツ3.0

1.津村記久子 - 水車小屋のネネ


私が津村記久子さんの作品全般に持つ印象ですが、人や物、出来事、全てがそのまま書かれていると感じます。どちらかといえば、それらの「主」を取り巻く周囲のことを丁寧に描くことで、読み手それぞれの中に何かが立ち上がってくるような。常にそんな眼差しを感じながら私の日常の側にある一冊でした。(イラストは北澤平祐さん。こんな絵が描きたい…。)

2.町田康 - 口訳 古事記


日本最古の書物を町田康さんが口訳。滑稽で、なぜかホロリと泣けてしまいます。同じく町田康さんの「告白」や、「5.千葉雅也 - センスの哲学」を読んだ時にも思ったのですが、愚かさも含めた「どうしようもなさ」みたいなものに人は魅せられ、涙するのだなと。

3.千葉雅也 / 山内朋樹 / 読書猿 / 瀬下翔太 - ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論


「2024年上半期ベストブック」を見ての通りですが、千葉雅也さんの本を読み漁っています。その関連で読んだ本作は、タイトルにある「ライティング」に限らず、創作、仕事…もっと大きな言い方をすれば生活、全てに活きる本だと感じました。具体的なツールやその活用方法、考え方はもちろんですが、側から見ていれば「書くこと」に秀でた著者達の、「書けない悩み」こそが、私のような凡人にも「諦め」と「モチベーション」を与えてくれるような気がします。

7.豊島ミホ - 大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル


Podcast「聖なる欲望ラジオ」で知った豊島ミホさん。当たり前なんですが人には色々な背景があって今に至っているんだよな、と改めて。タイトルにもある通り「リベンジ=復讐」がテーマになっていて、ネットで検索してヒットする「視点を変えてみる」みたいな結論とは異なる…いや、もしかしたら結論は一緒なのかもしれませんが、そこまでのプロセス(出来事や心境など)が、痛いほど赤裸々に書かれています。大人になった私は、「精神状態によっては、読むのは控えたほうが良いかもしれない」と思う反面、10代の自分が欲しかったのは、きっとこんな言葉だったろうな、と。


という感じでした。
順位とは関係なく、今気になった本には少しだけ触れてみました。

あと、ちらりと触れた豊島ミホさんのPodcast「聖なる欲望ラジオ」。
とても素敵なので本好きもラジオ好きも、そのどちらでもない人も是非。


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