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【音楽】Maggie Rogers-The Kill

マギー・ロジャースさんのアルバム『Don't Forget Me』がとても素敵です。

デニムとTシャツが似合う楽曲が敷き詰められたアルバムは36分とコンパクトですが、そのカジュアルさとは相反する(或いは裏付ける)『豊かさ』に満ち溢れています。

飾らないフォークソングからは、ダンスミュージックやニューウェイブの気配が漂い、個人的にライアン・アダムスを思い出したり。ソウルからの影響も感じられる歌声、表現も含め、その豊かなバックボーンが想像できます。

アメリカンヴィンテージなジャケも素敵

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…と、ここまで書きつつ、私が感じた『豊かさ』って音楽的なバックボーンだけではないなと。

穏やかな日常にも揺らぎがあって、揺らぎこそが私たちの現実で。
だからその揺らぎを見つめる様な音楽は「私たちの音楽」になり得るし、その上で私たちの日常に寄り添うBGMは、たとえ哀しくともさみしくとも、ポップであって良いと、そんなことを本作を聴きながら感じて、それを『豊かさ』と言いたかった気がします。

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「If Now Was Then」や「Don't Forget Me」…というかアルバム全編素敵なんですが、マイベストソングは「The Kill」。詩的な歌詞ですが、今はあまり解釈を求めず、言葉はごろりごろりとさせたまま、手触りや色だけを感じていたい気分です。

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