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イン・ビトウィーン → 永井天陽 遠回りの近景

埼玉県立近代美術館にて、企画展「イン・ビトウィーン」とアーティスト・プロジェクト#2.07「永井天陽 遠回りの近景」を観た。

イン・ビトウィーン

イン・ビトウィーンは、3人の収蔵作家と1人のゲスト・アーティストの作品で構成され、さまざまな手法を用いて他者との境界やアイデンティティについて思索を深める足跡が紹介されている。
メカスの作品を見ることができてよかった。2024年1月28日まで。
https://pref.spec.ed.jp/momas/2023in-between

林芳史《Work》1975年
李禹煥の影響がみられる?《線より》も展示されていた。
早瀬龍江《詩人K氏像》1949年
シュルレアリスム全開。夫の白木正一とともに埼玉県飯能市に居住した早瀬。モデルとなっているのも、飯能の詩人・作家の蔵原伸二郎。
ジョナス・メカス《ウーナ・メカス 5才 猫とホリス(母)の前でヴァイオリンの稽古 1979》1983年
自身が撮影した16mmフィルムから数コマ程度の部分を抜き出し、写真として焼きつける「フローズン・フィルム・フレームズ」シリーズ。
潘逸舟《家を見つめる窓》2023年
家の内と外の境界にある窓を拡大して映像化している。

永井天陽 遠回りの近景

埼玉県飯能市出身の永井天陽そらや。内と外、かわとかたち、異なる素材がひとつになって生まれる、ささやかで圧倒的な違和感。鳥の剥製を既製品の容器に収めた《urnto》シリーズは、けっこう精神的にくる。
地元飯能の作家さんだし、今後も注目したい。こちらも2024年1月28日まで。
https://pref.spec.ed.jp/momas/artist-project207

《metaraction #32 PL-1》2023年
聖母マリア像の中にバービー人形。
《metaraction #25 O-1》2023年
招き猫の中にウサギのぬいぐるみ。
《mixed fruit》2015-2023年
オレンジの「かわ」をかぶったリンゴ
《トリという名の鳥》2017年
「かわ」と「かたち」のずれ。「かわ」にはボードの孔が写されている。
《urnto21-20》2021年
既製品の型に押し込められた「鳥だったもの」が、鳥のように枝にとまっている。
《urnto》2023年
吹き抜けのセンターホールにたくさんの「鳥」が展示されている。


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