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超高速!《死の舞踏》:トーキョーN◎VAシナリオ

 この記事は「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」用のシナリオです。
 1晩で3件の仕事をこなさなければならなくなった殺し屋が、災厄の街の夜をひたすらに駆け抜け、殺して殺して殺しまくるお話です。
 ダダーッと書いてあるのでメチャクチャ長いです。ですが基本的には、一度ザっと目を通したら、あとは遊びながら順番にシーンを処理するだけで進行できるでしょう。プレイヤーはプレアクト部分まで読むことができます。
 なお、このシナリオは、さばかん(@aoyama55z)さんの下記のツィ―トから着想を得て執筆したものです。感謝!

プレアクト

■シナリオデータ
▼プレイヤー人数
2人
▼想定プレイ時間
1~2時間程度
▼使用経験点
0~40点
▼使用サプリメント
 『TNX』のみでプレイできる。

■アクトトレーラー
トーキョーN◎VAに夜来たる。
殺し屋――災厄の街の死神たちの、仕事の時間だ。
だが、今夜の仕事は一味違う。
「夜明けまでに、3人の標的を殺せ」
失敗すれば、依頼不履行の制裁で殺される。
かくて死神は、己が生存をかけて疾走する。
それは忙しい夜の物語。

トーキョーN◎VA The Axleration
『超高速!《死の舞踏》(ダンスマカブル)』

運命は待ってくれない。走れ! 死神よ、走れ!

■シナリオハンドアウト
 キャストには以下の設定がつく。

『①カタナ』用ハンドアウト
QS:現代の騎士 スタイル:カタナ
〈コネ:スリーペニー・ピーチャム〉ダイヤ
 キミは災厄の街の死神、殺し屋だ。
 キミはクロマクのピーチャムから3つの仕事を受けた。期限内に3人の標的を仕留める。期限はずっと先のはずだった。突然ピーチャムから「期限は今夜までになった」と連絡が入るまでは。
 冗談じゃない。ヤツとの付き合いはこれっきりだ。だがそれは、仕事を完遂してから考えよう。
【PS:3人の標的を始末する】

『②ニューロ』用ハンドアウト
QS:ニューロキッズ スタイル:ニューロ
〈コネ:スリーペニー・ピーチャム〉ダイヤ
 キミは災厄の街の死神、殺し屋『①カタナ』の相棒だ。
 クロマクのピーチャムから受けた3つの仕事。その期限が、突然今夜になった。ただでさえ厄介な仕事を、一晩で3つこなすのは至難の業だ。しかも失敗すれば、『①カタナ』とキミは依頼不履行で命を狙われるという。
 ウンザリだ。ヤツとの付き合いを考え直す必要がある。だがそれは、仕事を完遂してから考えよう。
【PS:『①カタナ』を助ける】

■キャストの作成
▼必要な神業
 防御系2つ以上。

■キャスト間コネクション
 相互に取得すること。

■アクトルール:殺害条件
 本シナリオでは、「殺害条件」の設定されたエキストラが登場する。「殺害条件」を満たした場合、『①カタナ』はこのエキストラに対し《死の舞踏》を使用できる。この《死の舞踏》は神業の使用回数を消費せず、またすでに使用済みであっても使用できる。このルールによる《死の舞踏》では、「うまく使う」条件を満たしても経験点を得ることはできない。

※殺害条件
 要するに、ただ「殺す」と言うより「《死の舞踏》! そいつは死んだ」って言いたいやつのためのルールだ。存分に活用してくれ。

RL情報

RL用情報

■ストーリー
 殺し屋『①カタナ』とその相棒『②ニューロ』は、クロマクのピーチャムの仲介で、殺しの仕事を3件受けた。期限内に3つの仕事を終わらせること。失敗すれば、依頼不履行のペナルティで抹殺される。厳しい条件だが、期限が十分にあれば可能な仕事のはずだった。だが、その期限が、突然ひと晩に短縮された。かくして『①カタナ』は一夜のうちに、3件の殺しを実行するハメになる。
 だがこれは、ピーチャムの仕組んだ罠だった。目的は、自分の育てた殺し屋、マック・ザ・ナイフを華々しく裏社会にデビューさせることだ。3件の殺しで消耗した『①カタナ』を殺すことで、名前を売るつもりなのだ。
 このアクトは、3つの殺しを実行し、ピーチャムの陰謀を暴き、マック・ザ・ナイフを倒すことで終了となる。

■登場判定
 キャストはチームを組んで、常に行動を共にしていることを前提とする。そのため、個々のシーンで登場について規定しない。シーンプレイヤーは、ふたりのキャストが交互に行なうこと。

■重要人物

画像1

スリーペニー・ピーチャム
◆スタイル
タタラ●、ミストレス、クロマク◎
◆解説
「3って数字は縁起がいい。俺のラッキーナンバーさ」
 本名ジョナサン・ピーチャム。英国系、しゃれたスーツの壮年男性。
 フリーのクロマクにして、暗殺者を育成する殺人インストラクター。自らの最高傑作であるマック・ザ・ナイフを華々しく裏社会に売り込むために、『①カタナ』殺害を計画。一晩で3件の殺しをさせるよう仕組んだ。消耗したところを、マックによって殺害させる腹積もりだ。
 3を自分のラッキーナンバーとしている。それは彼の人生最初の仕事の報酬が、3ペニー(銅貨)だったことに由来する。
 《腹心》はマック・ザ・ナイフ。《タイムリー》《ファイト!》はマックを支援するために使用する。

画像2

マック・ザ・ナイフ
◆スタイル
カブキ、カタナ●、カゲ◎
◆解説
「殺せって言われたから殺すだけだ。あんたもそうだろう?」
 年若い青年。スリーペニー・ピーチャムの殺人教育を受けた凄腕のカタナ。“カタナ狩り”として、腕試しにストリートの名のあるカタナを狩っている。その仕上げとして『①カタナ』を殺し、裏社会に華々しくデビューするつもりだ。
 キャリアこそないが、自分の技量に絶対の自信を持つ。ただの傲慢なうぬぼれ屋でないことは、その実力を見れば明らかだ。

オープニングフェイズ

●オープニング1:3つの殺し
◆解説
 キャストが3件の殺しの仕事を受けるシーン。キャストたちは前金として5報酬点を得る。
▼描写
 バー・ヤロールの奥にある一室。『①カタナ』と『②ニューロ』は、クロマクのビーチャムに呼ばれていた。最近よく仕事を回すようになった、壮年の紳士だ。
▼セリフ:スリーペニー・ピーチャム
「『①カタナ』、『②ニューロ』、来たな。次の仕事だ」
「“聖復讐教会※”からの依頼が入ってる。あの教会の仕事のターゲットは、基本的にクソ野郎どもだ。お前の中にまだ倫理観が残っていたとしても、心は痛むまいよ」
「仕事は3件。標的は3人。3って数字は縁起がいい。俺のラッキーナンバーさ」
「まず1人目は大物ヤクザ、平目会会長・オーラン平目。麻薬と人身売買で大儲けしてる、クソ野郎――正確にはクソ女、だな」
「2人目は連続強姦殺人鬼アレックス・ブラーガ。男、女、子ども、老人、お構いなしに犯して殺す――殺して犯す、だったかな。まあどっちでもいい、とにかくクソ野郎だ」
「3人目はN◎VAに亡命中の某国軍事政権の指導者、バルベルデ将軍。圧制を敷き、自国民を2万人虐殺したクソ野郎だ。『①カタナ』、あんたとはちとケタが違うな」
「報酬は1件1プラチナム、期限内に全員殺せ。数は多いが、期限はだいぶ先だ、1人ずつやれば問題はない。3件セットでの依頼、バラ売りはなし」
「どうだ、やってくれるか」
(いいだろう)「よし、頼んだ」
「“聖復讐教会”のルールで、仕事に失敗した場合は、それに関係した全員が殺される。まぁ、お前なら特に気にする必要はないだろう」
◆結末
 依頼を引き受けたら、前金として5報酬点を得る。次のシーンへ。

※聖復讐教会
 復讐の代行を生業とする闇の組織。その秘密主義により詳細は知られていない。ストリートでは復讐される覚えのある悪党に恐れられている。復讐の失敗を死で贖うという独特のルールを持つ。

●オーブニング2:ワンナイト・スリーキル
◆解説
 ひとり目のターゲット、オーラン平目を襲う直前になって、期限が「今夜」に短縮されるシーン。
▼描写
 キャストたちはひとり目のターゲット、オーラン平目を監視していた。
 オーラン平目は警察や敵対組織に狙われており、居場所を常に隠している。だがこの夜、彼女はウェットシティの高級料亭にいることが確実だった。他のヤクザ組織との提携成功を祝う宴席に出るためだ。彼女を仕留めるには今夜しかない。
 宴は盛り上がっていた。もう少し待てばヤクザたちが酔い潰れて、襲撃にうってつけの状況になる。そんなタイミングで、ピーチャムから緊急連絡が入った。
▼セリフ:スリーペニー・ピーチャム(通信)
「悪い知らせが3つある。3は俺のラッキーナンバーだが、どうやら今夜は違うようだ」
「1つ目。アレックス・ブラーガが逮捕された。今夜、軌道刑務所アスガルドに護送される。あそこに入られたら、もう手出しはできない。奴を仕留めるには今夜しかない」
「2つ目。バルベルデ将軍が今夜、本国に帰る。国へ戻って革命勢力を一掃する算段をつけたようだ。国に戻られたら、もう手出しはできない。奴を仕留めるには今夜しかない」
「3つ目。依頼人の“聖復讐教会”に、情勢の変化による仕事のキャンセルを打診したが、却下された。それどころか今夜3人を仕留めなければ、依頼遂行の意志なしと判断され、刺客が差し向けられる」
「文句を言いたいのはわかる。俺も連中との交渉を続ける。だが今は、何とか3人を今夜中に始末するよう頑張ってくれ」
「オーラン平目には、もう時間をかけられない。急げ! 今すぐに突入して、ヤツの首をとれ!」
◆結末
 描写を終えたら、シーンを終了する。『クロス・ザ・ライン』のSPSルールを導入する場合、【SPS:今夜、3人を殺す】(3点)を得る。

リサーチフェイズ

■クライマックスの条件
 3人の標的を抹殺することで、クライマックスへ移行する。

●イベント1:ファースト・キル
条件:リサーチフェイズ最初のシーン
◆解説
 ウェットシティの料亭でオーラン平目※を殺害するシーン。オーラン平目はエキストラだ。以下の殺害条件を満たせば、《死の舞踏》で殺害できる。
▼殺害条件
 護衛のヤクザたちを排除すること。それには、以下のふたつの判定に成功することが必要だ。キャストはどちらかの判定を1回だけ行なえる。どちらかでも失敗した場合、オーラン平目は逃走に成功する。その後、彼女は潜伏し殺害不可能となる。何らかの神業が必要になるだろう。
・判定①:料亭のセキュリティを解除する
 料亭のセキュリティを無力化し、『①カタナ』を気付かれることなく料亭に潜入させる。〈電脳〉目標値13の判定となる。
・判定②:護衛ヤクザを排除する
 オーラン平目を守る護衛ヤクザを、物理的に排除する。〈白兵〉目標値13の判定となる。
▼描写
 ヤクザの宴会が開かれている、ウェットシティの高級料亭。そこに乗り込んだ『①カタナ』。襲撃にはまだ早いタイミングだった。ヤクザたちは酔い潰れておらず、突然の襲撃者を返り討ちにすべく身構える。オーラン平目も長ドスを手に『①カタナ』を迎える。
▼セリフ:ヤクザたち
「どこの鉄砲玉じゃワレェ!」
「ザッケンナコラー!」
▼セリフ:オーラン平目
「あたしの首が欲しいのかい。取れるもんなら取ってみなよ」
「野郎ども、ヤッチマイナー!」
(殺害した)「ちくしょうめ……」
◆結末
 オーラン平目を殺害したら、シーンを終了する。

画像4

※オーラン平目
エキストラ(レッガー)
 河渡連合系平目会会長。前会長の情婦。敵対組織に暗殺された前会長の敵討ちを果たしたことで認められたという、異色の経歴を持つ。麻薬と人身売買で莫大な利益を上げている。他人の生命を商品としか考えない悪女。長ドスの腕前は達人級。

●イベント2:カタナ狩り
条件:イベント1の直後
◆解説
 謎のカタナ(マック・ザ・ナイフ)の襲撃を受けるシーン。『①カタナ』は〈白兵〉〈死点撃ち〉〈無風剣〉による攻撃を受ける。達成値は16、攻撃力はX+13。リアクションを行なうこと。生き残ったなら、マック・ザ・ナイフは《不可知》で退場する。
▼描写
 オーラン平目を殺害した『①カタナ』。次の標的のところへ移動を開始する。その時、何者かが『①カタナ』を襲った!
▼謎のカタナ(マック・ザ・ナイフ)
「――死ね」
(防いだ)「ふぅん、やるね」
「次は、しとめる(《不可知》で退場する)」
◆結末
 判定を終えたら、シーン終了。【謎のカタナ】のキーワードを得る。

●イベント3:セカンド・キル
条件:ハイウェイへ向かった
◆解説
 SSSによって護送されるアレックス・ブラーガ※を殺害するシーン。アレックスはエキストラだ。以下の殺害条件を満たせば、《死の舞踏》で殺害できる。
▼殺害条件
 護送隊を襲い、護送車にとりつくこと。それには、以下のふたつの判定に成功することが必要だ。キャストはどちらかの判定を1回だけ行なえる。どちらかでも失敗した場合、護送隊とアレックスは逃走に成功する。その後、アレックスは軌道刑務所に送られ、殺害は不可能となる。何らかの神業が必要になるだろう。
・判定①:移送ルートを調べる
 移送ルートを調べ、最適な襲撃ポイントを導き出す。〈社会:警察〉目標値13の判定となる。
・判定②:護送車に取りつく
 襲撃ポイントで、走行する護送車に取りつく。〈運動〉目標値13の判定となる。ヴィークルを所持しているなら〈操縦〉でもよいだろう。
▼描写①
 夜のハイウェイ。アレックス・ブラーガを乗せて、房総南国際空港を目指すSSS護送隊。それに迫る影があった。『①カタナ』だ!
▼セリフ:SSS護送隊
「何者かが接近してきます。アレックス・ブラーガを狙っているようです」
「振り切れ。護送は何としても成功させろとの、上層部のお達しだ」
▼描写②(条件を満たした)
 なんとか護送車にとりついた。車輌の中では、アレックス・ブラーガが手錠でSSS隊員を縊り殺していた。
▼セリフ:アレックス・ブラーガ
「くひひ、家はオレをムショに入れて大人しくさせたいようだが。そうは行かないぜ。オレはこの街で、これからも殺して犯し続けるんだ」
「オレの脱走を手伝ってくれて、ありがとうよ。お礼に殺してやるぜ!」
(殺害した)「ひどい、あんまりだ。この人殺し……!」
◆結末
 アレックス・ブラーガを殺害したら、シーンを終了する。キーワード【次の標的②】を得る。

画像4

※アレックス・ブラーガ
エキストラ(ハイランダー)
 連続殺人鬼。老若男女を問わず欲望のままに殺すシリアルキラー。犠牲者は200人以上とされる。
 実家である軌道の名家ブラーガ家の圧力により、警察から見逃されてきた。だが度重なる乱業に、さすがにかばいきれなくなったため、ブラーガ家がSSSに逮捕させた。ほとぼりが冷めるまで軌道刑務所アスガルドで大人しくさせ、数年後に出所させるつもりだ。

●イベント4:サード・キル
条件:要塞ホテルのアドレスへ向かった
◆解説
 要塞ホテルに滞在中のバルベルデ将軍※を殺害するシーン。バルベルデ将軍はエキストラだ。殺害条件を満たすことで、宣言のみで殺害できる。
▼殺害条件
 要塞ホテルにこもるバルベルデ将軍の部屋に辿り着くこと。それには、以下の3つの判定すべてに成功することが必要だ。キャストはそれぞれ、任意の判定を合計2回まで行なうことができる。すべての判定に成功しなかった場合、将軍は脱出に成功する。その後、将軍は本国に戻り、殺害は不可能となる。何らかの神業が必要になるだろう。
・判定①:IDを入手する
 IDがなければ、要塞ホテルに入ることすらできない。裏ルートからIDを入手する。〈信用〉目標値13の判定となる。
・判定②:警備網をかいくぐって進む
 ホテル内では、警備の兵士たちが目を光らせている。その中を怪しまれずに将軍の部屋まで移動する。〈隠密〉目標値13の判定となる。
・判定③:将軍の隠し部屋を発見する
 将軍の部屋はもぬけの殻だ。どうやら隠し部屋があるようだ。見つけなければならない。〈知覚〉目標値16の判定となる。
▼描写①
 厳戒態勢の要塞ホテル。もうじきバルベルデ将軍が、屋上のヘリポートから洋上の企業軍空母へと飛び立つ。その前に仕留めなければならない。だがセキュリティが厳重で、力押しでは難しいようだ。
▼描写②(条件を満たした)
 隠し部屋にこもるバルベルデ将軍を追い詰めた。
▼セリフ:バルベルデ将軍
「貴様、我が輩を誰だと思っている。バルベルデ将軍だぞ」
「ふん、反逆者に雇われたか。どうだ、貴様の受け取る金の倍額を出そう。我が輩につけ。どうだ、悪い取引ではないだろう」
(殺害した)「嫌だ、我が輩が、こんなところで……」
◆結末
 バルベルデ将軍を殺害したら、シーン終了。「●イベント5:三文オペラ」へ。

画像5

※バルベルデ将軍
エキストラ(カリスマ)
 某国における軍事政権の首班であった独裁者。圧制を敷き、反対集会に集まった市民2万人を虐殺。それがきっかけで革命が起き、国を追われた。現在はN◎VAに滞在中。
 祖国帰還のために、メガ・コーポの支援を取り付けた(国内のレアメタル鉱山の採掘権を手土産にした) 企業軍の戦力で革命勢力を一掃するつもりだ。国を追われた原因を問われた際、「2万人殺したのは失敗だった。20万人殺すべきだった」と発言している。
 自国民はすべて自分の奴隷・所有物だと認識している。歯向かう者はすべて反逆者であり、自分にはそれを処刑する権利があると信じて疑わない。

●イベント5:三文オペラ
条件:「イベント4:サード・キル」の直後
◆解説
 『①カタナ』が3人の標的を殺すと、スリーペニー・ピーチャムとマック・ザ・ナイフが現れる。ピーチャムは陰謀のすべてを語り、『①カタナ』を始末しようとする。
▼描写
 3人の標的を始末した『①カタナ』。その前に、スリーペニー・ピーチャムが現れる。彼は、少し前に襲ってきた謎のカタナを伴っていた。
▼セリフ:スリーペニー・ピーチャム
「ご苦労さん。『①カタナ』ならうまくやると思っていたよ」
「最後にもうひと仕事頼む。このマック・ザ・ナイフの手にかかって、死んでもらう」
「殺す前に、3つの真実を教えてやるよ。3は俺のラッキーナンバーだ」
「1つ目。こいつ(マック)は、俺が育てた最高のカタナだ。『①カタナ』を殺したっていうハクをつけて、裏社会にデビューさせてやりたい。親心ってやつさ」
「2つ目。3つの殺しを依頼したのは、そもそも俺なんだよ。オーラン平目が出席する宴席、アレックス・ブラーガの逮捕、バルベルデ将軍の帰国――すべてがこの夜に重なることを、最初から知っていたんだ」
「3つ目。その情報を『①カタナ』を消耗させるのに利用したってわけさ。そのまま戦っても、マック・ザ・ナイフは負けない。だが念には念を入れさせてもらった」
「『②ニューロ』には可哀想だが、余計なことを喋られても困る。一緒に死んでもらおう」
▼セリフ:マック・ザ・ナイフ
「どうでもいいよ。殺せって言われたから殺すだけだ」
「あんたもそうだろう? 『①カタナ』」
◆結末
 会話を終えたら、クライマックスへ。『クロス・ザ・ライン』のSPSルールを導入する場合、【SPS:ピーチャムたちを倒す(2点)】を提示する。

■情報項目

 このアクトにおいて、情報収集はそれほど重要ではない。調べる必要のある項目は非常に少ない。ただ、調べると状況がよく理解できたり、説得力が増したりする。
 リサーチフェイズ開始時に調べることが出来る情報項目は以下のとおり。
全員共通:次の標的①、聖復讐教会、スリーペニー・ピーチャム

◆次の標的①
〈社会:ストリート、警察〉
13:次の標的は、連続殺人鬼アレックス・ブラーガだ。現在SSSの護送隊によって、ハイウェイを房総南国際空港へと移動中。急いで襲撃しなければ間に合わない。ハイウェイのアドレスを得る。

◆スリーペニー・ピーチャム
〈社会:ストリート〉〈コネ:ピーチャム〉
10:昨今売り出し中のストリートのクロマク。『①カタナ』とは何度か仕事をこなしているが、今回のような状況に陥ったことはない。
13:暗殺者を育成するインストラクターでもある。若く才能あるカタナを育て、ストリートでデビューさせようとしている。

◆聖復讐教会
〈社会:ストリート〉〈コネ:ピーチャム〉
10:復讐殺人を代行・斡旋する秘密結社。復讐に失敗した場合、実行者を制裁のために殺すという独自のルールを持つ。「標的か実行者、どちらかの命を、彼らの奉じる神に捧げる」のだという。その思想は外部の者にはまったく理解できない。そんなリスクはあっても、報酬が高額なため、彼らの仕事を受ける者が絶えない。
13:3人の標的(オーラン平目、アレックス・ブラーガ、バルベルデ将軍)の殺害依頼の依頼人は不明。どうも同一人物だという。

◆謎のカタナ
〈白兵〉〈社会:ストリート〉
16:“カタナ狩り”と呼ばれる正体不明のカタナ。名のあるカタナを狩り、名前を売っている。まだキャリアのない“新顔”であると予想されるが、実力は確かだ。恐らく相当の訓練を積んでいる。

◆次の標的②
〈社会:ストリート、企業〉
13:最後の標的、バルベルデ将軍は現在、ホワイトエリアの「要塞ホテル」に滞在中。祖国帰還のために、メガ・コーポの支援を取り付けた。企業軍の戦力で革命勢力を一掃するつもりだ。今夜中にヘリで洋上の企業軍の艦に移乗、本国へ向かう予定だ。要塞ホテルのアドレスを得る。

クライマックスフェイズ

●クライマックス:モリタート(殺人行為)
◆解説
 スリーペニー・ピーチャム、マック・ザ・ナイフ※との決着をつけるシーン。カット進行を行なう。マック・ザ・ナイフはキャストたちから近距離に位置している。
 ピーチャム(タタラ●、ミストレス、クロマク◎)はエキストラであり、戦闘には関わらない。だが神業でマックを援護する。《タイムリー》は防御、《ファイト!》はマックの《死の舞踏》に使用する(《腹心》はマックであり、使用済みだ)
▼殺害条件
 マック・ザ・ナイフを倒すことで、ピーチャムの殺害条件を満たせる。
▼描写
 『①カタナ』とマック・ザ・ナイフ。ストリート最強の座を賭けた死闘が始まった。
▼セリフ:スリーペニー・ピーチャム
「『①カタナ』のデータは取ってある。存分にやれ、マック!」
(マックを倒した)「ちっ、マックのやつめ、まだまだだったか。だが、次はもっとうまくやってみせる(逃げようとする)」
(殺害した)「……お前はすごいよ、『①カタナ』」
▼セリフ:マック・ザ・ナイフ
「僕は最強だ。小細工なしでも『①カタナ』などに負けない」
「なぜだ、なぜ死なない。僕は最強のはずなのに」
(倒した)「『①カタナ』――ッ!」
◆結末
 ピーチャムとマックを倒したら、シーン終了。朝日が昇り、こうして長い夜が終わった。

※マック・ザ・ナイフ
▼スタイル
カブキ、カタナ●、カゲ◎
▼神業
□チャイ □死の舞踏 ■不可知
▼能力値/制御値
理性:6/11 感情:3/14
生命:8/13 外界:6/10
CS:8 AR:1
▼技能(R=スペード、P=クラブ、L=ハート、M=ダイヤ)
白兵 3R-LM
居合い 2----
二刀流 1----
無風剣 2R-L-
死点撃ち 2R-L-
ハードラック 1--L-
▼アウトフィット
・犬牙×2
攻:S+4 受:1 射:至近(投擲時:近) 電制:18
・ゴーストコート
防(S/P/I):0/0/1 電制:18 隠密+1
▼戦闘プラン
 メジャーアクションは〈白兵〉〈無風剣〉〈死点撃ち〉による攻撃。達成値+2、攻撃力X+13。リアクションは〈ハードラック〉でドッジ。達成値+2、1カット1回。

エンディングフェイズ

●エンディング:ナイト・バイ・ナイト
◆解説
 キャストたちのエンディング。
▼描写
 『①カタナ』と『②ニューロ』が、バー・ヤロールを訪れる。周囲の客――裏社会のプロたちが、口々に『①カタナ』の強さを語る。カウンターにつくと、バーテンのドーリスがカクテルを差し出す。
▼セリフ:裏社会のプロたち
「おい『①カタナ』だ。『②ニューロ』もいるぜ」
「オーラン平目、アレックス・ブラーガ、バルベルデ将軍の3人を、一晩のうちに殺したっていう……」
「それに、あの“カタナ狩り”も返り討ちにしたらしい」
▼セリフ:ドーリス
「そのXYZは奢りです」
「聞かせてください。あの長い夜の物語を」
◆結末
 キャストたちが自由に演出したら、アクトは終了だ。

NPC画像集

 オンラインセッション用に、NPCの画像を用意した。殺害後の差分もあるので、《死の舞踏》されたら切り替えるとよいだろう。

超高速おまけ

※長すぎるため、スキ!をしたい方はこちらまで

 「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」は有限会社ファーイースト・アミューズメント・リサーチの著作物です。この記事は同社の2次創作規約のもとで作成されています。

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