日本国は主権国家?
もうすぐ行われる共通一次試験の公民では、サンフランシスコ平和條約が1952年に発行し、連合国(アメリカ)の占領が終了し、日本は主権国家として独立を回復したに⭕️をつけなければ減点です。しかしいい年こいた大人がこれに⭕️をするようでは、まっ、家畜認定されても仕方がないでしょう。
こんな偉そうなことを書いていますが、私もついこの間まで家畜でした。湾岸戦争の時に日本は90億ドルを拠出するだけで、一部掃海艇を派遣したものの自衛隊の派遣は実質行われず、ツーリトルツースモール、ブーツオンザグラウンドと言われて、私は情けなく感じておりました。これは政権内部に「いつかきた道を繰り返さない」と言う左翼的な方々、例えば後藤田さんや野中さん、がおられ、自衛隊の海外派遣に強く反対していたからです。当時の保守系新聞、例えば讀賣、は国際協力や憲法改正を訴えていました。そしてその10年後のイラク戦争では小泉さんはとうとう自衛隊のPKO派遣を行いました。私はこの流れで日本は「羹に懲りて膾を吹く」から徐々にマトモな国になってきたように感じていたのでした。
日本の安全保障に関するこれまでの議論では、野党の幻想的平和主義、そして主権国家としての軍事力の必要性及び国際協力という対立関係の枠組みで論じられてきたと思います。野党の幻想的平和主義は中国やロシアにとっては都合はいいです。まっ、これを主張されるならペキンやモスクワでも主張されないと説得力がありませんね。しかしだからと言って主権国家云々が説得力があるかと言えば必ずしもそうではないと感じられてきました。と言うのは、日本が主権国家であるとの前提が非常に怪しいと感じるようになったからです。日本が主権国家であるとのことが疑わしいところを述べてみましょう。主権国家の最大の目的は、言わずもがな、国民の命と健康を守ることです。従って日本の医療行政が外国に対して従属的かそうでないかは、日本が主権国家かそうでないかを端的に判断できる材料を提供できる話題になろうかと思います。