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サタミのない秋。

 10月の土曜日、この季節がやってきたなとウキウキしながら、radikoで「森脇健児」と検索。放送予定――あるはずの番組名がない。
「あれ?」とKBS京都ラジオのHPを見たら、土曜18時からは見慣れぬ番組名となっていた。
 あたまの中が「???」となり、「いや、まさか? え、そんなことは……」と「サタミ」でググって出てきたWikipediaを読む。

「森脇健児のサタデーミーティング」が今期は放送されないことを知った。

 なんということだ!
 なんということだ……!

 ナイターオフのお楽しみが、ない。そんな、信じられない。
 突然のお別れである。

今週からサタミが始まると楽しみにしておられたリスナーさん僕の力不足でスタートは切れませんでした、しかし、サタスタは続きます、ラジオを出きることに改めて感謝して精進してやらせてもらいます、仕事があるのは当たり前ではない、宜しくお願いします

森脇健児@kenjiimoriwaki

 森脇健児はフォローしていたが、TLが流れており、読めていなかった。
「よなよな」や「ケンケン・ゴウゴウ!」が終わった時もさみしかったが、サタミがないというのはひときわさみしい。ショックで言葉にならない。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 2017年、秋の土曜日。
 その日はお休みで、ごろごろしながらiPhoneでradikoをあーでもないこーでもないと聴いていた。夕方。なんとなく関西の局をザッピング(?)していたら、KBS京都から「つボからボイン」なる番組が流れてきた。おお、この人が噂にきく「つボイノリオ」氏なのね……!(福岡民には馴染みがうすい) へぇ~、おもしろいなあ。あっという間に番組はエンディング。
 そのままKBS京都をつけっぱにしていると、後続の番組がはじまった。ぼ~っとしていたので、番組名を聞き逃したが、なにやら男が「反射材、反射材」としゃべっている。まず「だれか知らんけど汚い声だな」と思ったことを覚えている。だれだ。
 やがて番組が進むうちに、しゃべりの主が「森脇健児」であることを知る。これが私とサタミとの出会いであった。
 森脇健児って…………おもしろいやん!!
 ――私はすっかり森脇健児にハマった。(友だち@京都人に報告すると、「サタミどすか? 前から聴いてるどすよ!」みたいな返事がきた。まじか~)

 以降、サタミは毎週土曜日のお楽しみとなった。春になると番組は終わった。だが秋のナイターオフになるとサタミは帰ってきた。

 だけど、今年は帰ってこなかった。
 当たり前にあると思っていたもの。でも、そうじゃない。
 はじまりがあればいつか終わる日もくる。
 サタミに感謝マジック

 むかしツイッターに書いた番組紹介を転記する。

「森脇健児のサタデーミーティング」(KBS)
ナイターオフのお楽しみ。少年の心を持つおじさんたちの宴。聴いていると松竹芸能に詳しくなれる。スタジオのガヤガヤ感がなんだかアットホームな雰囲気。名参謀なべちゃんによる「人の話の腰を折る技術」が光る。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

オマケ:森脇健児のエピソードで好きなものを紹介します。
(リアタイで聞いていてめちゃくちゃに笑ったので文字起こししたもの)

 2017年11月6日放送「森脇健児のよなよな」にて。
 番組の後半で「めちゃイケ」が終わるという話題になり、森脇の思い出話に――。

 今から10年ほど前、森脇に仕事がないときに突然「めちゃイケ」からオファーがきたという。仕事内容は「ハゲタレント大集合」。メンバーはモト冬樹、坂田利夫、森脇健児。

 何をするかというと、箱の中に入れられた森脇と坂田が顔を出すと、「両面テープ付きのピコピコハンマー」を持った紗理奈と矢部が、頭をボッコボコに叩く。そして毛がどれだけ抜けたかで争うもの。

 坂田が「あーりがーとさ~ん」と言いながら頭を出すと、パカパカパカパカ叩かれる。
 箱の下へ戻ってきた坂田は、森脇の目を見て、「健児、ワシ死にたいわ」そう漏らし、再び「あーりがーとさ~ん」と言いながら箱から顔を出す。

 ボコボコにどつかれた坂田は、箱の中で森脇の目を見ながら「健児、はよ大阪帰ろうや」と言ったという――。

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