【家賃からの解放】 逆さの城(4)
そもそも「氷見うどん」というのは、茹でたあと、冷たい水で〆て、大層コシのあるうどんだと、Sがいう
ところが、ホテルのレストランで出てきた「氷見うどん」なるものは、コシのカケラもなく
コシがないだけなら、博多で有名な、わりと柔らかくなるまで茹でたうどんも
わざわざ指定よりも長くふやけるまで時間をかけてつくる「10分どん兵衛」が流行ったりもした
このホテルのレストランの「氷見うどん(仮)」は、なんだかぬるぬるしていて、そういった明確な意図を持ってつくられたとは、到底思えな