いぬのあと。

日記とエッセイむかしむかし 中傷と期待を交代しあって抽象と具体を往来したくて

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出会った本、触れた言葉たち[2022ブックレビュー]

本を読むスピードは速くないし残業づくめだったことを踏まえると、1年で100冊近くも読めたのは革命的な変化だったのかなと思います。本をたくさん読み始めたきっかけは、一昨年適応障害になったこと、HSP気質に対処するセルフマネジメントの一環だったけど、気づけばそれが楽しみであり趣味になっていました。この1年間で何に1番お金を使ったかといえば、本を買うことでした。 自分は本屋が苦手です。これは先にも述べた気質のせいなんだけど、物や情報量が多い場所、例えばカルディやドンキホーテなんか

    • 最近やってるバンドや仕事のこと

      別にもう隠すことでもなんでも無くなってきたので、全部書きました。 心の薄汚れた奴とか卑怯で面倒な奴とかに見つかったら消すかもですが。 遊びにきてください。カフェでも、ライブでも。 自分のことを知ってる人でも知らない人でもいい。 全力でお待ちしているぜ。

      • 田植え2024:お越し(出演)いただき

        ありがとうございました。終わって一週間近く経つのですが、今になって風邪をひきました。体が雑魚すぎる。 出演者で72人、そして見に来てくださった人でも30人以上はいたのかなと思います。過去2回に比べて少しだけ盛況かも。 ステッカーやパンフも思ったよりはけてしまい、手元にあんまり残っていないです。でもまだあるので、もし無くしてしまったとかもらい損ねたとかあれば、声をかけてください。渡しに行きます。 いよいよ、3周年を迎えたライブ【田植え】。一昨年に1回目をやった時は、内心で「

        • 出会った本 触れた言葉たち[2023ブックレビュー]

          [追記] まず、みなさんお疲れ様です。 私は山梨〜東京に留まっていたため、何事もなく家族でニュースを眺めており、親族や近しい人の現状の安否は確認が済んでおります。 もしかしたら読んでいる人の中にも被災されている方、また未だに危険や不安に晒されている状況の方いらっしゃると思います。余震や二次災害、インフラ障害や犯罪に気をつけつつ、自身の精神と体調のケアも満遍なく、無理のない程度に行うようお願いします。 私のいる場所からできることは皆無に等しいですが、あなたのお近くにどなたかは

        • 固定された記事

        出会った本、触れた言葉たち[2022ブックレビュー]

          こんなに書くのはわかって欲しいからでなく、私がたった独りでしかないことを示したいから。独りでしかないのは貴方だけではないと言いたいから。そしてそれは悲しいことでも寂しいことでもないと言いたいから。どこまでも私達が違うことを前提として、違う色の夕日を一緒眺めるのも悪くないでしょう。

          こんなに書くのはわかって欲しいからでなく、私がたった独りでしかないことを示したいから。独りでしかないのは貴方だけではないと言いたいから。そしてそれは悲しいことでも寂しいことでもないと言いたいから。どこまでも私達が違うことを前提として、違う色の夕日を一緒眺めるのも悪くないでしょう。

          水木犀というバンドについて:【コピーではなく表現としてヨルシカに臨む】

          この記事は2023/11/25に出演したヨルシカのコピーバンド、水木犀に関する記事です。非公共かつ個人的な内省に基づく備忘録としての側面は強いですが、誰かに読んでもらってもいいよう体裁を少し整えた形です。悪しからず。 これですね。 何を目的に、何を表現するためにあのような15分になったのか。本当はパンフとかで補足しつつみ見てもらおうと思ったのですが、そもそもそういうのもなかったのでここに書き記します。 コピーしたことがある人やヨルシカが好きな人の予想や期待を、ことごとく

          水木犀というバンドについて:【コピーではなく表現としてヨルシカに臨む】

          アニソン会、そして『優しい音楽』について思うこと

          ・イベントに来てくれた方や、僕の言葉にのほほんと耳を傾けてくれる人に向けての記事になります。 当日大体の人とは話をすることができたのですが、余り時間をとれなかったり、雰囲気的に真剣な話ができなかったり、疲労で頭が回らなかったりしたので、ここにちゃんと書き記します。 1万字くらいになったので、ブックマークするかフォローするかしてくれると読み進めやすいです。 ----------------------------------------------------------

          アニソン会、そして『優しい音楽』について思うこと

          貴方も巻き添えにしたい!読んで欲しい本5選[2023上半期ブックレビュー]

          みなさんいかがお過ごしでしょうか。仕事は、学生生活はどうでしょうか。 何が大事で何がくだらないことなのか、わからなくなってはいませんか。正反対の主義主張が等しい大きさで隣合っていたりする世の中です。良くも悪くもやっぱり生きづらいなと思います。とりあえずTwitterは沈んでくれ。急に怒ってすいません。でもTwitterにはやっぱり沈んでほしいなって思います。 接種した情報に、いつのまにか自分の信念や経験をねじ曲げられたりしていませんか。 自分で考えたつもりが、他人の考えを自

          貴方も巻き添えにしたい!読んで欲しい本5選[2023上半期ブックレビュー]

          クリームソーダ缶、探しています。#1

          ・小学生だったころ、住んでいた団地の3階から階段を降りると、すぐ目の前に小さな商店街があった。 なんでもない日の夜には、その中央広場にある丸ベンチに座って、500mlのクリームソーダ缶を飲んでぼーっとする。一人で飲むこともあれば、兄や父親と飲むこともあった。どんな会話をしていたかは思い出せない。甘ったるい炭酸で丸ごと流し込めてしまうような、きっと取り留めない一幕だったのだろう。 それでも、時々訪れるそんな憩いの時間があの時の私にあったことは、ずっと記憶の奥底にこべりついている

          クリームソーダ缶、探しています。#1

          読むことは、「読み」をクリエイティブしているのか

          読むことは、「読み」をクリエイティブしているのか

          (中央線落日焦燥で書いていたこと。)

          こんなに楽曲を、アーティストを哲学したことがなかった。それとぶつかる中で、ようやく自分の中にある言いたいことが輪郭を得て形になった気がする。その哲学の記録とも言える。 【京都線】 ブラウン管に焼き付いたBattle Royalの文字。 パソコン室に並ぶWindowsの青い待機画面。 開発中でトンネル通路があった国分寺駅前。 広大な自然や故郷の温もりみたいな柔らかいノスタルジーとは違う、日当たりの悪い冷たい方のノスタルジーだと思います。 地元や実家、故郷とイメージできるような

          (中央線落日焦燥で書いていたこと。)

          言葉にできない事が無限に多くて苦しくてそれでも自分は哲学を止める事ができなくて。届かなくなった人に届かなくなった思いを届けるにはどうすればいいか。耳が聞こえる何億人でなく、既に死んでしまったあのたった1人に伝えるにはどうすればいいか。わたしはその矛盾を発信することをしたい。

          言葉にできない事が無限に多くて苦しくてそれでも自分は哲学を止める事ができなくて。届かなくなった人に届かなくなった思いを届けるにはどうすればいいか。耳が聞こえる何億人でなく、既に死んでしまったあのたった1人に伝えるにはどうすればいいか。わたしはその矛盾を発信することをしたい。

          『労働』とは、対価に賃金を得る行為。 『仕事』とは、あなたがやるべきこと。 あなたとは何なのか。やるべきこととは何なのか。そういう話は一生かけてしましょうね。

          『労働』とは、対価に賃金を得る行為。 『仕事』とは、あなたがやるべきこと。 あなたとは何なのか。やるべきこととは何なのか。そういう話は一生かけてしましょうね。

          中秋の名月、名前はいらない

          AM 3:30 寝ぼけた頭では風情が何かわからなかったから、外に探しに出た。 友人がインスタのストーリーにあげていた中央線のホーム越しに眺めた名月の写真。それが4時間ほど前だったことを踏まえると、今の時間には南西に来ているのだろうと思った。   当たった。中学理科の実用性は侮れない。 絵に描いたような夜空だった。 空が天体と呼ばれるまで、宇宙という膨大な空間があることを人間が知るまでは、きっと形容ではなく「絵に描いた」空だったのだろう。天動説が人を殺し回っていた時代

          中秋の名月、名前はいらない

          何も無かったけれど、今日の日付を覚えておくことにしよう

          風の色が変わった。 9月8日。天気は曇り。 お昼すぎに最寄りのコンビニへ足を伸ばした時、ふとそう思った。 風に白い線が混じる。漫画の吹き出しや注目線に近いようで、それよりもやわらかく一本の絹のように頼りない見えない糸。それが景色の端々へとつながっていくような感覚だ。 糸がつながるのは、通り過ぎる車、絡まった電線、信号の明滅、それに前を歩く黒い靴の硬い音、頼りなくなった蝉の鳴き声、雲の奥から聞こえる呻き。 過ぎていく景色と、その予兆と余韻までが自分の中を通り抜けていく。なん

          何も無かったけれど、今日の日付を覚えておくことにしよう