【note】「おるかのまるお」の舞台

この物語は、2011年3月11日に、鴨川シーワールドに行った時の出来事をモチーフにしています。タイトルのオルカとは、シャチの学術名、まるおは、水族館の動物、とくにシャチが大好きな大阪の漫画家のまつおるかさんから拝借しました。
2011年3月11日といえば、東日本大震災。13時のシャチのパフォーマンスを観て、海獣(トドなど)を見てまわり、ペリカンの近くを通った時に、地震が来ました。その揺れによって、ベルーガがいる水槽から水が溢れました。物語では、水が溢れた事で、ベルーガが大変な思いをしていると描いてますが、これは想像で書いてます。このシーンではベルーガのシロ君と、シャチのまるおが会話していますが、実際は水槽がつながってない(はず)なので、会話は無理だと思います。そもそも言葉が通じるのか?
その事があり、最初は建物から離れるように誘導されていましたが、その後津波警報が出されたとの事なので、高い所に誘導されました。その場所がシャチのパフォーマンスが行われる所です。本来、ショーの間のシャチはのんびりしています。時には、パフォーマンスに向けたウォーミングアップ的な事もやってる事もありますが、水槽近くにいるお客さんがいると、顔をのぞかせたりします。物語では、水槽近くにいる子供に向けて挨拶に来るシーンを描きました。だけど、この日は違ってました。物語でも書きましたが、シャチが全速力で水槽を泳いでいました。もうそれは、パニックに陥ってる状態です。「どうしたの?なにがあったの?怖いよ~、怖いよ~」という声が聞こえてきそうなそんな感じです。因みにペリカンの事も物語では書きましたが、本当にあっけにとられた顔をしていました。その後、鴨川シーワールドを後にしたので、その後のシャチのまるおについては、想像で書いています。多分、落ち着いた所で、休館が続き、人がいないのを寂しく思ってるだろうなと。
今回のコロナ禍でも、同じ思いをしていたのではと思っています。実際シャチを観に行くと、パフォーマンスも楽しそうにしているし、休憩中は本当に呑気そうに過ごしています。
因みに物語に出てくる”地獄絵図”は、本当に水しぶきが飛んできます。そしてそれを観客がきゃーきゃー行ってるのを、シャチは楽しんでいるようにも見えます。シャチに限らず、イルカは人懐っこく、好奇心旺盛なんだそうです。今年は鴨川シーワルドが50周年だそうです。別に回し者ではないですが、一度、行かれてはいかがでしょうか?そして、またいつか「おるかのまるお」を公演した時に、鴨シーに行った事を思い出して、物語を楽しんでいただけると嬉しいです。

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