【note】中央は地方の声を拾っているのだろうか?

35年ほど前の私が、某証券会社でシステムエンジニアをしていた頃の話。
地方で営業をしている後輩から、夜に内線で電話がかかってきた。因みに現在でこと当たり前だけど、当時は、全国(海外含む)を内線でつなぐという企業はごく少数で、それこそ画期的だった。その彼からの電話は愚痴だった。今日のノルマが達成できないという。まぁ当時は、まだそんなノルマ営業を(今でもしてる所あるのかも)していた。ただ、彼が言うには、ノルマの内容だった。単純に金額であれば、彼の営業力だと、そんな難しい話ではないだろうと思う。それほど営業には自信を持っていた。しかし、商品種類に細分化されたノルマだった。そのひとつに店頭市場、現在のジャスダック市場の商品だった。中央(つまり東京)の新聞であれば、店頭市場の事が詳細に掲載されているが、地方になると、店頭市場の情報は少ない。または掲載されていない。例えば東京の場合、地方の証券取引所の情報は、東証ほど詳しく掲載されていない。なので、地方の投資家は店頭市場の情報を得るのが難しい。現在であれば、インターネットが普及しているので、情報が得やすい環境がある。その事で、上手く営業活動ができない!中央はなんで地方の事を考えてくれないんだ!っていう愚痴だった。

情報格差…中央にいるとそのことを意識する事は殆どないが、地方では、それが顕著に表れる。それは、インターネットがこれほど普及した現在でも、存在する。具体例で言うと、キャッシュレス決済は、地方では普及していない所が多い。それが有名な観光地でも。インバウンドを強化する政策でも、この部分は疎かにしている…訳ではないだろうが、なかなか普及していない。

この辺の政策は、国だけではなく、企業や地方公共団体も、力をいれるべきかもしれない。情報の中央集権は、ある意味危険だと思う。地方にには地方の特色や考えがあり、それを考慮しないと、中央ばかり栄えて、地方がますます疲弊する。地方の疲弊はやがて中央に波及してくる。そうなる前に…。

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