米騒動


6月からの米騒動終了の目処が立った。

9月に入り、価格の高騰した新米が出回り出してからめっきり米についての問い合わせは減った。

汗を垂らしながら米を積む私を見て、中年女性客が「やっとね」と言った。
笑顔を貼り付けて「長かったですねーお待たせしました。」とから元気のわたし。
そこからしばらく、そのお客は知り合いの農家に米を確保してもらっていたから普段と変わらない食生活だったこと、米を買い占めようとする知り合いをなだめたこと、を得意げに話した。
適当に相槌を打つ。

こんなお客は1人や2人ではなかったからだ。
この数ヶ月で、米の陳列中に「私はまだまだうちにたくさん米があるから」とわざわざ店員に申し出てくる中年層の相手を何度もした。
そう、そんな申し出をするのは必ず中年以上の年齢層。男女は問わない。
自分は世間よりも賢い、という主張を誰かに判らせようとするど厚かましさがが出てくるのはこの年代からなのだろうか。
それを聞かされた人はどう思うかなどはどうでもよいのだ。

ただただ、「この人、賢いな!レベルが高い…」きっとこう思われるに違いないと信じているからだ。

どこかの国の研究結果に、「自分は世間の平均よりも賢いと思う」にイエスと答えた人は65%いたという結果がある。
大多数が自分は世間よりも賢いと思っていることになる。
日本で言うと、きっとこの層の中に、焦って米を必要以上に買い占めた人と、スーパーの米売場の店員に「うちお米まだあるからマウント」をとった人たちの層が属しているのだと思う。

逆にこの研究の質問にノーと答えた46%の、少なくとも自分を客観視できているか、または非常に謙虚な人々の層に興味がある。
自分の人生のうちで関わりたいと感じるのはこちらの人たちだと思う。

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