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Good Night Music #66

おやすみ前の夜の音楽を、ネタが尽きるまで紹介する企画です。週3回、月・水・金曜日更新。

今回はこちら。 

Young Disciples「Freedom Suite」です。

Young Disciplesは、1990年にイギリス・ロンドンで結成され、1992年まで活動した音楽グループ。
メンバーは、Carleen Anderson、Marco Nelson、Femi Williamsです。

1980年代にイギリスで発祥し世界各地に広がっていった、アシッドジャズ、クラブジャズと呼ばれる音楽のムーブメントがありまして。
その中でジャズ、ファンク、ソウル、フュージョンなどの音楽の影響を受けつつ、それらを融合した音楽が多数生まれました。
Young Disciplesは、そんなアシッドジャズ・ムーブメントの中で、一瞬にして大きく花開き散っていった大輪の花のようなグループです。

今回ご紹介する「Freedom Suite」は、1991年に発表されたアルバム「Road To Freedom」に収録されている作品。

15分58秒という大作で、

pt.1 Freedom
pt.2 Wanting
pt.3 To Be Free

という三部構成になっています。

Carleen Andersonの、魂を揺さぶり、奥底から深く抉るような歌声が印象的な「pt.1 Freedom」。
そこから、ディープであると同時に洒脱さと軽やかさを兼ね備えたトラックとラップで構成された「pt.2 Wanting」へ。
「pt.3 To Be Free」では「pt.2 Wanting」のバイブスを引き継ぎつつ、印象的なヴィブラフォンソロが載ったり、管楽器が入ったり、「pt.1 Freedom」からのCarleenの歌声のフレーズが重なったり、万華鏡のように展開しては、静かにラストへと向かっていきます。

何度聴いても構成の妙に唸ってしまう。

そして、自分自身の人生と「Freedom」に想いを馳せずにはいられないのであります。

とても味わいぶかい楽曲です。

それにしてもCarleenのヴォーカルの深さはすごい。
音の隙間からきこえてくる沈黙の情報量の厚みがとんでもないです。
こういう歌を歌える人、稀有だと思います。

ちなみに、Carleen Andersonはこのマガジン「Good Night Music」の5本目の記事でご紹介したJhelisaのいとこです。https://note.mu/domodomo/n/n90b1cd39101f
Jhelisaも沈黙の情報量の厚みがとんでもない系なんですよね…Anderson一族はそういう特殊能力系DNAを保持してるんだろうか。

そんなわけで。

よろしかったら、夜のリラックスタイムのおともにどうぞ。

やすらぎに満ちた夜を。

おやすみなさい。




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