大会サプライの作り方
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大会サプライの作り方

皆様こんにちは、うりはりです。ルネサンスCSから第2回ドミニオンGPまで3回ドミニオン大会の運営として、「大会サプライ」の制作に携わってきました。そこで自分の中でもある程度「こうしたら上手くいきやすい」というのができてきたので備忘録も兼ねてまとめたいと思います。

私がこれまでサプライ作成に関連した大会とサプライはこちら。

大会サプライには何が必要か

大会サプライ必要な要素は大きく分けて2つあります。

・実力がある人が勝ちやすいこと
・ゲームが作業にならないこと

大会サプライとして「実力がある人が勝つもの」と「運要素が極めて強く誰が勝つかはランダム性が高いもの」では前者が好ましいことに大きな異論はないと思います。私もそう思います。

しかしそうはいっても実力者が周りをなぎ倒すのは、やられてる側のゲーム体験としては微妙です。いくら大会といえどドミニオンはボードゲームで、競技的に寄せきるよりは多くのプレイヤーの楽しさをあげるほうが良いと考えています。また、上手いプレイヤーが負けうる可能性を排除使用とすると、ドミニオンに数多くある理不尽カード(詐欺師とかね!)を使うことができません。「勝ち”やすい”」ぐらいがベストかな塩梅かなと思ってます。

もう一つ大事なことがゲームの作業感を減らす事です。サプライを見た段階でやることが決まっている、工夫の使用がないサプライはあまり面白くありません。そこで複数の構築ルートを作ったり、完成形までのアプローチを増やす必要があります。

制作時気を付けていること

まず大会サプライであるため、上で挙げた二点は満たす必要があります。しかしこれまでサプライ制作をしてゲームやプレイヤーの感想を受けて、これ以外にも気にかけたほうがよいなと思った点が3つあります。

まず一つはコンセプトを決めつけないことです。詳細は後述しますがサプライを作るときは「これ楽しそう」とか「これで勝ってほしい」という感情から作り始めることが多くあります。これ自体は何も悪くありません。しかし制作過程で特定の戦術に固執しすぎると戦術の多様性が薄れたり、サプライのバランスが崩れたりしてしまいます。調整過程では全体のバランスを大事にして、自分の趣味はほどほどにするのが無難です。

またサプライは一回しかプレイされない事も大切なポイントです。言い換えるとプレイヤーで取りうる戦術は初回の印象のみによって決まり、最適化された戦術を取ることは稀であるということです。そのため、理論上の最適ターン数の比較よりも実際に回した感触や初見の印象のほうが大事だったりします。

最後にプレイヤーは私ではない事も忘れてはいけないでしょう。どんなに調整を厳密に重ねてもプレイヤーは想定外の手を取ってくるし、そうした手が最適解になりうることだってあります。そのためサプライをコントロールするのは不可能に近いです。それよりは多くの可能性を散らしておくことでプレイヤーのルートを多様化させ、色々なことが出来そうだがぱっと見分からないサプライを演出することができます。

実際の制作工程

今回は第2回ドミニオンGP本戦1回戦で使用したサプライを例に出しつつ、私がよく行うサプライの作成方法を紹介します。

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1.使いたいカードやギミックを考える

とりあえず1枚決めるところからスタートです。カードリストと脳内を検索して面白いカードを入れましょう。数枚のギミックでも構いません。

例:悲劇のヒーローで銅貨を獲得したら面白いな。抑留と噴水があればそういう状況を作れるかもしれない。

2-1.候補のカードに相性の良い/悪いカードを入れる

候補にあるカードと相性の良い/悪いカードを入れます。ある候補とは相性がいいが、他のある候補とは相性が悪いがベストです。強い妨害がある場合、その対抗策も必要でしょう。相性のいいカードだけを入れていると戦術が単一化しやすいので極力かみ合いそうでかみ合わないカードを選びます。

例:
抑留の呪いを捌けないが噴水と相性が良い圧縮として聖域を入れよう。抑留があるので別のドローソースとして狩猟団をいれよう。

2-2.別のルートを組み込む。

プレイヤーの選択肢を増やすために、今ないルートをサプライに組み込みます。今想定しているルートとは交わらないことが殆どですが、サプライ全体で見たときに浮きすぎないようには注意します。

例:
噴水無視で圧縮する選択肢を入れるために教会を入れよう。
せっかくだから羊飼いを入れて、屋敷の価値もあげてしまおう。

2-3.ルートを補完するカードを入れる

デッキを回すための補助的なカードを加えます。特定の戦術のみを補助するのではなく、幅広く使用できるのがベターです。

例:
廃棄を強化するために下水道を入れよう。
村鍛冶には村が必要。抑留を打ちやすくするためにも村は2種類入れよう。
汎用的な金量ソースであり、牧草地とも相性が良い男爵をいれよう。

2-4.初手の選択肢を増やす

各初手ごとにどのような初手があるかを検討し、格差が大きいもしくは想定される初手が微妙な場合はそれらを補うカードを入れます。これらは悪いことではありませんが、多くの選択肢を用意することでサプライの幅が広がります。

例:
銅貨を廃棄しないルートの4-3が弱いので初手で強力な貨物船を入れよう。

3.全体のバランスを調整する

とりあえず形になったら再度調整をします。全体のバランスを見つつ、楽しく悩めるサプライになっているかを検討します。また見ための印象もここで確認しておきます。

例:
教会は羊飼いと相性が良すぎるし、前回やったので採集者にしよう。
狩猟団男爵は単体で強力なのに噴水や牧草地とも相性が良いので研究所にしよう。

4.テストプレイ

最後にテストプレイをして実際の感触を確かめます。強すぎる戦術がないか、ゲームが単調じゃないかを確認します。大きく問題がなければそれで大丈夫です。あまりテストを重ねすぎると固定観念が増え、結果的に悪くなることがあります。またプレイ上の問題もチェックします。

例:
サプライのバランスは概ね問題なさそう。
ただし、噴水と牧草地の組み合わせにはプレイ上注意する必要がある。

5.駄目だった場合

調整の余地がある場合は他のカードを検討します。困難だった場合はこだわりすぎず没にして他の案を考えます。

まとめ

いかがでしたか?

今回の記事があなたのサプライ作成の助けになれば幸いです。そしてあわよくば大会を開いて下さい。ぜひよろしくお願いします。疑問点などあればうりはり(@urihari33)までお願いします。

(補足)
今回紹介したのはあくまで「大会サプライ」の作り方になります。ドミニオンのインストやカード、拡張のイントロダクション用サプライには摘さない可能性があります。
また、大会サプライは殆どの場合複数人で作成します。今後私が運営する大会のサプライがこの通りに作られてるとは限りません。

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