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痛みは真実を語る。

ユバル・ノラ・ハラリ‘ #21世紀における21の提言 (英語版)’第20の提言 #意義  P306~308

(著者の結論)

真実を知りたければ、物語のようなことを信じるのではなく、 #苦悩という現実を直視することから始めよう

(本題)

全ての大いなる物語は、私たち自身の心によって形成されたフィクションであるけれども、絶望しなくてもいい。

#現実  というものは、依然として、ここにある。

人は、メイクビリーブドラマで、一役を演じることはできない。

しかしながら、なぜ、真っ先に、そうしようとしたがるのだろうか?

人間が直面している大きな問題は、‘人生の意義とは何か?’ということではない。

むしろ、‘ #どうやって苦悩を克服するか ?’ということである。

全ての作り話を放棄すると、以前よりも、 #大きな慈悲  をもって #現実  を直視できる。

そしてもしも、自分自身や世界の真実を、本当に知ることができれば、#何のみじめなことも起こりえない。

私たち人類は、物語を創造し信じる能力によって、世界を制覇してきた。

したがって、私たちは、 #フィクションとリアルの違いをはき違えている 。この違いを黙認しなければ、生きていけない可能性すらある。それにもかかわらず、もしも、この違いを知りたいならば、 #苦悩  に焦点を当てるとよい。

なぜなら、 #世界で最も現実的なこととは#苦悩だからである

ロシア軍によって暴行されレイプされたワルシャワの女性を例にとって、考えてみよう。

ポーランドという国家の比喩的な #苦悩  とは違い、その女性の #苦悩はまさにリアルである

ロシアのナショナリズム、正統派キリスト教、マッチョヘロイズムや、その他ロシアの政治家や軍人が感化されたすべてのことを、人が信じたために、このことは引き起ったのかもしれない。

しかしながら、結果として起こった #苦悩は今だ100 %リアルである。

政治家が、神秘的な言葉を話し始めたら、用心しよう!

彼らは、苦悩を理解できない言葉に包んで、それをひた隠そうとする。

特に、次の4つの言葉にご用心を!

犠牲

永遠

純粋

開放。

もしも、それらのいづれかを耳にしたら、警戒が必要だ。

もし仮に、‘犠牲が永遠の国家の純粋性をうめあわせる。’といったことを日常的に発言する指導者の国に、住むことになったとする。そうしたら、 #深い困難の中にいる 、と認識しなさい。

#自分を平静に保つために 、そのようなくだらない発言を、常に、リアルな言葉に訳し変えようではないか。

‘兵士は、 #激しい苦痛で泣き叫んでいる 。’

‘女性は、 #暴行され残忍に扱われている 。’

‘子供は、 #恐れに震えている 。’

したがって、宇宙、人生の意義、自己に関する真実を知りたいならば、 #苦難をよく観察し 、それは如何なるものかよく調べることから始めるのが良い。

#そこから導き出された答えは物語ではありえない

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