23.07.13

上半期5選なるもの。今回の基準は、私が選んだのではなくて、今の自分を選んでくれたと信じられるか否かです。この基準だと、らしくない楽曲を選ぶことになるので面白いです。よろしくお願いします。

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僕が悪いんですか。/知声/あだちかすか/0319

正しく生きられてしまう私にこの曲は似合わない。でも、だからこそ、私はアンサーソングを歌うことができる。私もこの歌を生きてみたかったと叫ぶことができる。あぁ、このもどかしさは私のせいなのでしょうか。

あなたにはなれない/可不・結月ゆかり/椎乃味醂/0319

意外だった。私はとうに枯れてしまったと思っていた。こういう2023年らしい楽曲に反応できるとは思っていなかった。あなたの心臓で生きることができない私に届いてしまう若い体温。

あいこにしてあげる/可不/とまつなぎ*/0525

今回のラインナップの中ではダントツの私らしさ。あなた、私のなかにもともといた子だよね。まあ座りなよ。ちゃんときいてあげるから。因みに、この曲の選考理由は秘密なのです。

時計のエスコート/初音ミク/雪乃イト/0529

今年はこの人の年になるかもしれない。心拍ペアリングが出た時に、今年はもう傑作が生まれたので解散ですと笑っていたら、その後も神がかりなので混乱していますが、今の私の心を掴んで離さないのはこの子です。2023年はまだまだあなどれません。

花折ってうららか/知声/あめのむらくもP/0623

2023年上半期のベストです。生まれてきてくれてありがとう。
失礼な話だけど、私はこの方の音楽が苦手でした。そういうものがあるとは分かる、それでも確実に私のものではない質感。例えば、他人事の音がするは傑作だと当時から思っていたのですが、それを心から好きと思うためには私は背伸びしなければなりませんでした。だから、私は好きになれない、という言葉ばかりを選んできました。ごめんなさい、あなたは素敵よ、でもねあなたといるべきは私じゃないの、と涙ながらにこの方の音楽を拒んできたのです。そんな悔しさも、知声楽曲を聴いて救われました。それはおそらくこの方らしくはない楽曲でしたが、それでもこの方の楽曲に素直な感動を覚えることができていることは私には得難い僥倖と思われたのです。花折ってうららかは、前作よりもっとこの方の本領と思われてきたものに近しい場所から聴こえてきます。えんえん泣きました。あぁ、これなら私にもわかる。
生まれてきてくれてありがとう。うまくできるかは正直よくわからないけど私責任をもって君を育てるからね。うん、絶対に、絶対に君を幸せにする。