2024 NHKマイルカップ

コース

東京芝1600mで行われる3歳マイラー最強決定戦。世代限定の短距離G1がないことから比較的短距離志向の強い馬も多くなる為にペースは流れやすいために差しが決まりやすく、ラストの直線で速い上がりを繰り出せる馬が好走する。今年は1週前に行われた東京1600m2勝クラスで1:32.3と速い時計が計時されており、高速決着が予想され、サンデー系が狙い目になりそう。

◇枠順
1~2枠 0-3-0-17
3~5枠 0-1-5-24
6~8枠 5-1-0-33
→外から末脚を伸ばす馬が好走傾向。

◇レース上がり
5位以内 5-4-4-15 単205 複370
6位以下 0-1-1-59 単0 複5
→東京コースで速い上がりを使えるスピードがない馬には厳しいレース。ただし、前走速い上がりを使えているかは問題ではなく東京コースで如何にして速い上がりを使う可能性があるかを見極める必要がある。

買いたい馬

アスコリピチェーノ

前走、桜花賞はレースタイム12.4-10.8-11.2-11.8-11.8-11.4-11.2-11.5 と例年のような短距離質なスピードは求められなく純粋なトップスピードが求められるレース。本馬は4コーナーで外に膨れた瞬間に勝ち馬に外に弾かれる不利があっての敗戦で、不利がなければ逆転していた可能性が高い。
2走前、阪神JFではレースタイム12.4-10.7-11.3-12.0-11.8-11.3-11.4-11.7と歴代最速時計の1:32.6で勝利。ラスト4F46.2秒も最速で全体時計、ラップ共に高水準。馬群で窮屈になるもグッと我慢して折り合え、直線抜け出して勝ちきり。完勝の内容。
3走前、新潟2歳Sは前半3Fは35.4、前半5Fは59.8で例年より早いペースで流れ、例年通りの後半スピード勝負となり、瞬発力をここでも順当に発揮し勝利。勝ちタイム1:33.8も高水準でセリフォスと同等レベルで今年から斤量が1kg増えていることを考えると過去レースのタイムよりは不利になるはずで、時計的価値は相対的に上がる。
新馬戦、前有利の馬場を後方から運び、直線での位置取りはペースと当日のトラックバイアスを考えても届かない位置から後半3F 11.3-11.6-11.6の流れを上がり33.3で差し切っており完勝。東京芝1400m2歳6月新馬戦の勝ちタイム1.22.8以内かつ上がり最速勝利は優秀で過去にこの条件を満たした馬は2頭、ウンブライルとアエロリットでどちらもNHKマイルカップで連対している。
この馬にひとつだけ懸念点があるすれば、右回りの方がパフォーマンスが高い可能性があるということ。新馬戦ではレースのほぼほぼを左手前で、右手前に変えるもすぐ左に戻すと左手前に頼っていた。また続く新潟2歳Sは長い直線でコーナーから一度も手前を変えずに走っており、追走力が問われる左回り戦は一度もやっておらず、G1レベルの追走力を問われた際に直線で左手前で最高パフォーマンスを出せるかという不安はある。

ジャンタルマンタル

前走、皐月賞はレースラップ12.2-10.5-11.5-11.7-11.6-11.8-12.0-12.1-11.7-12.0と息入らない流れを道中外を先行して、直線外をスムーズに。勝ち馬の1列前に位置し、4角から直線に入るタイミングで持ち前の瞬発力で抜け出し見せ場を作ったが、最後は脚が上がってしまい、3着。メイショウタバルを潰すために、序盤に一回脚を使ってしまい、道中もペースが緩まなかったことで、終いの伸びを欠いてしまったように見える。ジャンタルマンタルは逃げたメイショウタバル、同じ位置で追走していたシリウスコルトが14着、17着に大敗している点を考えれば、残り3秒(ゴールまで約50m)地点まで先頭だった事を考えても、このハイLAPについて行って負けたとしても非常に強い競馬だった。
2走前、共同通信杯はやや行きたがる面を抑えながらの道中5番手。超スローペースの瞬発力戦でスローの上がり勝負では分が悪いはずで、ジャスティンミラノには完敗であるが、その中で2着は評価できる。
3走前、朝日杯はスタートを決めるもやや行きたがる素振りを見せたが、他馬の後ろに入り、折り合いをつけられた。最後外からバテ差しが強襲していたように、レース質は「外差し」であるが、それを早めにアクセルを踏んで進路を取って粘り込んでおり完勝。
4走前、デイリー杯はレースラップ12.3-11.0-11.7-12.4-12.1-11.9-11.2-11.9、タフ馬場の影響もあって先行勢は最後踏ん張れず、かつ、早めに動いた有力馬は伸び悩むレース。そんな中、ラスト2ハロン目に11.2秒のラップに対応しての突き抜けは見事。
新馬戦、L5Fを12.6-12.2-11.9-11.4-11.6とぐんぐん加速していく内容で、L100mは後ろを見て追わない余裕すらある手応え、素晴らしい内容。
今回はハイレベルな皐月賞を前受けしてかなりの疲労が溜まるようなレースに見えており、このレースから中2週という間隔で再びG1の舞台はいくら馬が強いとは言っても勝ち負けになるか不安が大きく、今回は能力は評価しつつオッズ的にスルーすることも視野に入れる。

ディスペランツァ

前走、アーリントンはレースラップ12.6-11.0-12.2-13.0-12.1-11.1-10.7-11.4とスローペースの瞬発力戦で、内目の枠から控えたて馬群の中を追走し、直線で外へ出してからキレよく内の馬を交わして1着。勝ちタイム1:34.1は当日の未勝利戦が1:34.2であったことから全く評価できないが、逆に言えば、これ程のスローペースであれば全ての馬が速い上がりを使える中で、追い出しで少しモタつきラスト1Fだけでまとめて他馬を飲み込んでおり、異常な程のキレをみせている。
2走前、1勝クラスが破格で、レースタイム12.6-11.0-11.8-11.9-11.9-11.2-11.2-11.8と11秒台が続く比較的流れたレースを最後方からの競馬で直線を向いた時には絶望的な位置にいたが、そこから全頭差し切っての完勝。勝ちタイム1:33.4, 後半5F58.0, 上がり3F33.1を計時したが、この時計的価値が非常に高く、この条件を満たす馬は過去におらず、条件を1:33.9以下かつ、後半5F59.5以下かつ、後半3F33.5以内まで絞れば歴代で9頭いるが、その全てがG1馬。よってディスペランツァはG1級の馬である可能性が高く人気しないなら今回が絶好の狙い目となる。

レースタイム1:33.9以内
後半5F 58.0以内
自身の上がり3F 33.5以内

印と買い目(5/2 18:10)

ジャンタルマンタルは買わないが強く、状態に問題なければ馬券内の1席が埋まるので3連系は買わない方針。
○単勝、◎-○ワイド

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