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シウマイ弁当

仕事でヘトヘトになったので、今日のご飯はお弁当を買って帰ろう。ただし、お弁当の選択はとても大切だ。この後は電車や自転車に乗らなければならない。ドルジは先日のカオマンの件から食品の崩れにはとてもナイーブになっている。
そんなドルジの希望を叶えてくれる弁当があった。そう、それは崎陽軒のシウマイ弁当だ。このお弁当は箱に具材がみっちり詰まっている為、大抵の揺れでは崩れない。リュックに入れても大丈夫。万年リュックを使っているオタクスタイルの自分にとって、非常に有難い弁当なのだ。早速弁当を購入し、リュックの中へ垂直にぶち込み改札を抜ける。電車自転車の揺れも何のその、このお弁当の防御力の前には、ジェットコースターでも連れてこない限りなす術がないのだ。
そして帰路に着きリュックを開ける、想像通り、弁当は無事だ。流石は崎陽軒。老舗の力を舐めたらアカン。だがしかし、何かがおかしい。何故か弁当が湿っている。いや、それだけではない。よく見るとリュック自体がビチョビチョになっている。ふと水筒に目をやると、なんと蓋がしっかりと開いているではないか。どうやら弁当の防御力は高かったが水筒の防御力は低かったようだ。
そして、シウマイ弁当は紙製の箱でできているので振動に強い一方で水にはとても弱い。封を開けると、全てのおかずが艶やかに潤っていた。
ここ数日で繰り返される食べ物の悪夢。この不幸のポリリズムからドルジが抜け出せる日はやってくるのだろうか?洗濯バサミで干した一万円札の福沢諭吉が自分を失笑しているように見えたドルジなのでした。

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