質問(22/5/27講義)②

真彦:
①〈私〉に対し、それを概念化・一般化したものとして《私》を対置するのに対応して、端的なA事実(すなわち〈現在〉)に対し、それを概念化・一般化したものとしてA変化を対置することについて。
変化という不純物があるA変化は、端的なA事実に対置されるものとしては適切ではなく、対応関係は以下のようになるのではないか?
〈私〉 ―――― 《私》
端的なA事実(=〈現在〉)―――― 他時点にとってのA事実(=《現在》)
端的な時間経過 ――――他時点における時間経過(=A変化)

②A事実の意味について。
 「現に、今、生じているこの事実」という意味か?
それとも「現に、今、或ることが生じている、という事実」のことか?

③以前、私の質問に対する応答の中で、「A事実に関して、“動きはない”というのは違うが、「動き」にも「経過」にも関係しないとはいえる」ということが言われていたが、「動きがない」ということと「動きに関係しない」ということとは、この場合、どう違うのか?

永井:①はその通りです。

②「現に、今、生じているという事実」のことですね。

③何かがないということと、それがあるかないかには関係しないということは、ごくふつうに違うことで、ただそれだけのことですが。

ついでに言うと、あるかないかには関係しないという場合には、事実としてつねにあってもかまいません。問題の概念規定にはその事実には関与していないということなので。

※関連リンク「哲学探究3 第3回」


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