3. 9条を護ろう と、「私」が叫ぶ


「私」は9条の会のひとり。

だからという訳じゃないけど、

「私」は「9条を護ろう !!」と呼びかける。

あるときは、「9条を護れ!!」と叫ぶ。


でもワタシは知っている。

「私」がもう永いあいだ、9条に書かれた言葉を見つめてないことを。

「私」がそこにある言葉を忘れかけていることを。

「私」が「9条」という符号だけを護れ、と叫んでいることを。

「私」が「9条を護れ」と言うだけで、何かしているつもりであることを。


はたしてそこにある言葉は「憲法」だから響くのか?

「9条」だから響くのか?

そんなことはあるはずがない。

最初は、そこに在る言葉そのものが響き、共感したはず。

他者に護ろう、とか、護れ、ともか言うものではなかったはず。

「私」自身が言葉を実行しようとおもったはず。

たとえ無力でも・・・


それでも、「私」にも少しづつ、

ワタシの声が聞こえはじめている。

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