[読書メモ]『「感情」の解剖図鑑』

p37
「世間」や周りの人たち、メディアなどが「良し」とするものをそのまま受け入れるのは、自分が自分であることをやめ、他人の価値観に従って生きるということでもあります。人は、自分が本当に望むものではなく、他人が望むものばかりを手に入れても、結局は満足できないものなのです。

p43
アウェイをコンフォートゾーンにするためには、とにかく「慣れる」ことが一番です。

p47
何かを「嫌いだ」と思ったら、その環状がどうして起こったのかを、論理的に考えましょう。[...]そうすれば、扁桃体の働きが抑えられるだけでなく、「本当に嫌悪すべきものなど、ほとんど存在しない」ということがわかり、嫌悪という必要のない感情に振り回されることもなくなるはずです。

p53
「劣っている自分」「ダメな自分」がコンフォートゾーンになってしまっていて、そこから抜け出せない。でも、他人を心のなかでおとしめることで、少しでも自分を上だと思いたい……。これが、自己評価の低い人が、他人を軽蔑したがる理由です。

p54
「類は友をよぶ」ということわざどおり、人はたいてい、同じレベルの自己評価の者同士で集まるものです。

p66
世の中には「恨みをバネにして頑張る」という人もいますが、一度恨みを抱くと、その感情はたいてい、扁桃体で増幅されます。つまり大脳辺縁系が活性化し、前頭前野の働きが抑えられて、IQ が下がってしまうのです。

p71
「生活のために働く」「会社の中で出世する」「ノルマを達成する」というのも、他人から押し付けられたゴールにすぎません。

p113
人はみな異なる人格を持っており、どんなに頑張っても、完全に「その人」になることはできません。「あの人のようになりたい」と必死で頑張っても、結局は憧れの相手の劣化版コピーにしかなれないのです。それでは、永遠に「自分はあの人にはかなわない」という思いを抱き続けることになり、結局、自己評価を下げてしまいます。

p117
好奇心を失うことは、生きるのをやめること

p117
好奇心を持ち続けるために必要なのは、[...]現状の外にゴールを設定することです。

p119
奴隷同士が主人の寵愛をめぐって競い合ってくれるのは、支配者にとっては願ってもないことです。奴隷たちがどんどん従順になり、やる気を出して働いてくれるからです。

p123
期待とは、常に未来に希望を抱くことであり、現状の外を見ることでもあるのです。

p123
期待通りに物事が進めばラッキーですが、実は、期待通りにいかないのはもっとラッキーです。それだけ、期待できる時間が増えるからです。

p136
冷静でいられないような危機的な状況がしょっちゅう起こるのは、いまの生活がコンフォートゾーンではないということであり、ゴール設定が正しくないということなのです。

p145
他人の失敗や不幸を喜ぶ気持ち(シャーデンフロイデ)

p145
他人の失敗や不幸を見て喜ぶのは、自己評価が低い人です。自分自身や自分の脳力に自信が持てず、他人が「下がった」ときだけ、相対的に自分が「上がった」ように感じるのです。しかしそれは、錯覚にすぎません。努力によって自分が「上がった」わけではないため、結局はいつまでも、自信のなさと低い自己評価を抱え続けることになります。

p157
悩んだときはプロのコーチに意見をもらうことが望ましいが、利害関係のない第三者にアドバイスをもらうことも有益である。



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