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【絵本書評】『アリになった数学者』

こんにちは。マミーです!今回紹介するのは絵本にしては哲学的で大人もかなり楽しめるものをチョイス。算数で、分数同士を割るってどーゆーこと???1の半分は0.5でその半分は0.25で、、、最後はどうなるの???とか考えちゃうような人向けです(笑)


小さい頃から数が好きで、怪我をしても足し算の問題を出されるとすぐに泣き止む。そんな幼少期を送った数学者である作者が、数って何?について考えた絵本。



数学者の主人公はある日アリになってしまいます。アリとして生活する中で、アリのとっての数は、どうやら人間にとっての数とは全く違うものらしいことが分かる。


人間みたいに一つの手に5本の指を持たないアリは、実の数を1、2、3、4、5個と数えることはしないらしい。
仲間のアリと一緒に7つのアスパラの実を見つけても、

ナナツの実?聞いたことないわね。

なんて言われてちゃう。

数が分かってもらえずにがっかりしているところに、別のアリが、

わたしたちにとって数には、色や輝きがあるの。まぶしいくらい白い1もあれば、すばやくて青い1もある。人間にわかることばで説明するのはむずかしいけれど、数はたえずうごいているし生きている。

と教えてくれた。実際にアリたちはそうゆう数の捉え方で、天気や地震を人間にはできない正確さで予報する。


アリには折ってかぞえる指はないが、群れのなかの一匹ずつが、群れ全体の器用な指のように、世界のすみずみを探索している。数百、数千ものアリがつくる巨大なからだに宿る数学は、人間のそれより、もっとずっと広くて自由なのかもしれない。

主人公はそんな風に思うようになる。


絵本の中は、アリ以外にも透明なミジンコ、10本足のイカ、群れで飛ぶ鳥など色々な生き物の絵が描かれていて
思わずそれぞれにとっての数、世界を想像してしまいます。


わたしには今2歳になる子どもがいるけれど、子どもには子どもの数や世界の見方があって
赤ちゃんには赤ちゃんの数や世界の見方があるんだろうなと思う。
大人は普段第5感、たまに6感が働くこともあるけれど、
赤ちゃんや子どもは多分第8感くらいまで使うことができてるんじゃないかな?
胎内記憶を話す子どもとか受胎告知を言い当てる子どもとか、たまに聞きますよね!


アリを理解するにはアリにならないといけないし、
子どもを理解するには子どもにならないといけない。

相手といっしょになって、自分まで悲しくなったとき、はじめてその人の悲しみがわかる。知るということ、わかるということは、自分ではない相手の心と深く響きあうことなのだ。

相手を理解しようとすることについての思い、深さ、優しさ、途方もなさ。
その全てを感じられる絵本です。


小学生中学年くらい向きの絵本で少し哲学的なところがある絵本なので、
なるべく小難しい雰囲気は出さずにあくまで絵本を読む時の声で読むのがコツだと思います!

執筆・マミー(とがわまみ)     https://ameblo.jp/mami-sophia/


[書籍情報]
タイトル・アリになった数学者
文・森田真生
絵・脇阪克二
出版社・福音館


アリになった数学者 (たくさんのふしぎ傑作集) https://www.amazon.co.jp/dp/4834084345/ref=cm_sw_r_cp_api_IWw0BbVGNMV7M


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