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【読書記録】Flowers for Algernon (1966)

YouTube でおすすめされていて興味を持ったのでペーパーバックを購入して読んだ

日本語訳では『アルジャーノンに花束を』

名著だ。私がこの作品のことを耳にしたのは1980年代に高校生だったころだと思う。だからそのころに書かれたものだと勘違いしていたが、1966年に発表された作品。今の時代に読んでも素晴らしい(なぜ当時読まなかった🤔)

サイエンスフィクションと見なされているが、読みどころは人間の心(Kazuo Ishiguro の Never Let Me Go もそう)

手術によって知能が著しく低い Charlie Gordon が数週間であっという間に天才になるが、手術の効果は一時的(1年以内)であり、同じ手術を先に受けたネズミの Algernon が壊れていく様子を見て自分の行く末を悟るというところに Oliver Sacks の Awakenings を思い出した

私の感想文ポイントはたぶん世間とはズレているところもある

まずは自分はもっと頭のいい人間として生まれたかったという劣等感があること

そして親に愛されなかった子どもの自分は不当な扱いを受けたと理解していること

だから主人公の言動と考え方がフィクションとは思えない

Intelligence without the ability to give and receive affection leads to mental and moral breakdown, to neurosis, and possibly even psychosis. And I say that the mind absorbed in and involved in itself as a self-centred end, to the exclusion of human relationships, can only lead to violence and pain. 

Daniel Keyes (1966). Flowers for Algernon

私は自分が天才であったことはないが、幼少期に自分は頭がいいと勘違いしていた黒歴史がある

そして自分の育った家庭には愛がなかった(これも黒歴史)

そのようにしてできあがった私はご覧のとおりです


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