ブラッド_カタナ

◆忍殺TRPG◆ 【カーネイジド・ブラッド・カタナ・バイ・クロス・カタナ】#0 ◆ソロ・リプレイ◆

※この記事はニンジャスレイヤーTRPGの公式サンプルシナリオ1「ヤクザの事務所」のリプレイ小説です。プレイはソロで行っておりますので、NMおよびPLは全て私どくどくウールとなっております。ご了承下さいませ。

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貪婪なるネオン・ライトに彩られた夜のネオサイタマを睥睨するトコロザワ・ピラー。暗黒ヤクザニンジャ組織ソウカイヤクザ・シンジケート…通称ソウカイヤの本拠地たるこの不夜城の内部に存在するタタミ敷きの広大なトレーニング・グラウンドに、四人のニンジャが姿を現した。

時刻は間もなく夜の11時。ニンジャ達は互いにアイサツをかわす。
「ドーモ、グリムファイバーです」「ドーモ、ラピッドビートです」
「ドーモ、スライサーです」「ドーモ、ユコバックです」

「…スライサー=サンとユコバック=サン、あなた達は見ない顔ですね。最近ソウカイ・ニンジャになったのですか?」群青色のニンジャ装束に身を包んだ若い女…グリムファイバーが問い掛けた。そのバストは平均的である。

「……そうだ。おれはつい五日前に、な」クロスカタナ刺繍入りの純白ジュー・ウェア式ニンジャ装束にボロボロのブラックベルトを締めた男…スライサー。その双眸はニュービーでありながら鋭く、顔や胸板には無数の傷跡。

「私もスライサー=サンと同じで五日前だな。見ての通り若輩者だが、ヨロシク」萌黄色ニンジャ装束に朽葉色メンポの年老いた男はユコバック。憑依したニンジャソウルの影響か、その瞳の色は炎めいて赤く燃えている。

「ははッ!達者なジョークだなジイさん。若輩者だって?ヴェテラン・ニンジャみたいなアトモスフィアだぜアンタ」黄褐色の作業着めいたニンジャ装束の男、ラピッドビート。軽い口調とは裏腹に慎重さの滲み出る眼差し。

彼ら四人はミッションを与えられ、このトレーニング・グラウンドに集まるように指示された。グリムファイバーとラピッドビートは知己の間柄であり、既に幾つかの単独ミッションをこなしたこともあるニュービーだが、スライサーとユコバックにとってはこれが正真正銘、初のミッションとなる。

「ニンジャが四人。もしや我々全員で同じミッションに?」「かもな。こいつァ腹括って挑まないとだぜ」「……初ミッションでチームとは。先に言っておくが、おれはあまり他人と話すのに慣れていない。スマヌ」「フム、なんにせよ詳しい話を聞いてからでないとわからんな。…そろそろかね?」

ユコバックが壁掛け時計を見る。針は今まさに11時ちょうどを刻んだ。それと全く同時にトレーニング・グラウンド南側のフスマが勢い良く開け放たれ、一人のニンジャが新たにエントリーした!

「ドーモ、ソニックブームです。集まってるなァ、能無しども?」
「ドーモ、ソニックブーム=サン。グリムファイバーです」
「ドーモ、ソニックブーム=サン!ラピッドビートです」
「ドーモ!ソニックブーム=サン!スライサーです!」
「ドーモ、ソニックブーム=サン。ユコバックです」

ソニックブーム。金糸のニンジャ装束に身を包んだこの偉丈夫はソウカイヤ威力業務部門の最高峰であるソウカイ・シックスゲイツの一人にして、スカウト部門を取り仕切る強大なニンジャだ。グリムファイバー、ラピッドビート、スライサーの三人をスカウトしたのも実際、彼である。

「全員揃ってやがるな。今日はテメェらに、本格的なミッションを持ってきてやったからな。ありがたく思えよ、エエッ?俺様が出向くまでもねえ、クソみてえに簡単な仕事だからなァ……」ソニックブームはマキモノを取り出し、広げた。ミッション前のブリーフィング…ダンゴウが始まるのだ。

「ソウカイヤ傘下のヘルカーネージ・ヤクザクランから、アサシン派遣依頼が入った。今すぐブラッドカタナ・ヤクザクランの事務所に向かい、そこにいるヤクザを皆殺しにしてこい。」ナムサン!これはカチコミと呼ばれる恐るべき殺戮ミッションだ!血も涙もないヤクザの仕事である!

「ソウカイヤから報酬はねェが、ヤクザ事務所からの略奪は好きにしろ。ミッションに支障をきたさない範囲でな」「…あの、ソニックブーム=サン、ニンジャ四人チームでのミッションということは…もしや」ラピッドビートが質問する。彼は実際慎重であり、見た目に反し思慮深いニンジャだ。

「察しがいいじゃねぇかラピッドビート=サン。そうだ、普通ならこんなチンケなカチコミに四人もニンジャは要らねェ。いくらテメエらがクズみたいなヒヨッコでもな」「となると」「当然、やっこさんにもニンジャだ」

「ブラッドカタナの連中はフリーランスのニンジャを雇ったらしく、調子に乗ってやがる。発見次第ブッ殺し、ソウカイヤの恐ろしさを骨の髄まで味わせてやれ」「「「「ハイヨロコンデー!」」」」

ピボッ。四人の携帯IRC端末にターゲットであるブラッドカタナ・ヤクザクラン事務所の座標データが送信された。場所はネオサイタマでも最悪の治安レベルで悪名高きツチノコ・ストリート。ダンゴウ終了の合図であった。

「どうだ?アア?理解したんだろうな?なら、こんな所にボサッと突っ立ってマヌケ面並べてんじゃねえぞコラー……とっとと行って、グレーターヤクザの首持ってきやがれ!」「「「「ハイヨロコンデー!」」」」

四人は色付きの風となって駆け、トレーニング・グラウンドを飛び出した!無慈悲なるソウカイ・ニンジャのカラテを身の程知らずのヤクザどもに叩き込む時間だ!彼らは無事ミッションを達成することができるのか?それはまだブッダすら知らぬ!走れグリムファイバー!駆けろラピッドビート!進めスライサー!跳べユコバック!ダイス・ゴッデスの微笑みがあらんことを!

◆◆◆◆◆◆

【カーネイジド・ブラッド・カタナ・バイ・クロス・カタナ】#0 終わり。
【カーネイジド・ブラッド・カタナ・バイ・クロス・カタナ】#1 
に続く。

◆ダンゴウ時点での各ステータス◆

◆グリムファイバー (種別:ニンジャ)        PL:どくどくウール
カラテ		3    体力        3
ニューロン     5    精神力       5
ワザマエ      4    脚力        2
ジツ        0      万札        11
DKK       0    名声        0

◇装備や特記事項
◆ジツ:なし
◆オーガニックスシ:【体力】を3回復(使い捨て)
◆生体LAN端子:【ニューロン】判定時にダイス+1個、ハッキング時にさらに+2個

生体LAN端子をインプラントしたハッカーニンジャ。群青色のボディスーツタイプニンジャ装束を
身にまとい、フード付きメンポで頭部をすっぽりと覆い隠している。カラテのワザマエは並だが
生体LANのおかげもあってハッキングはそこそこ得意。女性。そのバストは平均的である。
◆ラピッドビート (種別:ニンジャ)        PL:どくどくウール
カラテ		4    体力        4
ニューロン     4    精神力       4
ワザマエ      6    脚力        3
ジツ        0      万札        26
DKK       0    名声        3

◇装備や特記事項
◆ジツ:なし
◆オーガニックスシ:【体力】を3回復(使い捨て)

黄褐色の作業着めいたニンジャ装束と、飾り気のない自作金属メンポを身につけた長身痩躯のニンジャ。
危ない橋は渡ろうとせず常に慎重に堅実に仕事をこなす、ややハングリー精神に欠ける男であったが
とある単独緊急ミッションの際にシックスゲイツのカラテと誇りの凄まじさを知り、精神的に成長した。
◆スライサー (種別:ニンジャ)        PL:どくどくウール
カラテ		6    体力        6
ニューロン     3    精神力       3
ワザマエ      5    脚力        3
ジツ        0      万札        0
DKK       0    名声        0

◇装備や特記事項
◆「ノーカラテ・ノーニンジャ!」適用

中国地方の山奥でひたすら鍛錬を重ねていた男にニンジャソウルが憑依。ニンジャカラテ求道者となる。
噂を聞きつけてやってきたソニックブームとのカラテの末に敗北し、彼を越えるためソウカイヤ入りした。
クロスカタナ紋が刺繍された新品ジュー・ウェアにボロボロのブラックベルトが彼のニンジャ装束である。

(4部に登場するヤナマンチ社所属同名ニンジャとは無関係です)
◆ユコバック (種別:ニンジャ)        PL:どくどくウール
カラテ		2    体力        2+1
ニューロン     5    精神力       5+1
ワザマエ      2    脚力        1
ジツ        1      万札       -10(ふわふわローン)
DKK       0    名声        0

◇装備や特記事項
◆ジツ:カトン・ジツ
◆家族の写真:彼がこのアイテムを「使用」することはない
◆クロームハート:【体力】+1、【精神力】+1

萌黄色ニンジャ装束と朽葉色メンポを身につけた老ニンジャ。元はカネモチ・ディストリクトに住まう
ネオサイタマでも名の知られた資産家であったが、遺産狙いの娘夫婦によって暗殺されかけた際に
ニンジャソウルが憑依。無意識のうちにカトン・ジツで娘夫婦を焼き殺して返り討ちにした。

(2部・3部に名前だけ登場するソウカイヤ及びアマクダリ所属同名ニンジャとは無関係です)


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