『塔』2023年7月号

茶道部の部長を名乗り座ってた高校時代は茶室の中に

授業後ののびのびとした廊下から私はひとり茶室へ向かう

お点前をひとつふたつと間違えて矢田先生はいつも優しい

青光りする琥珀糖口にして噛みしめている小さな宇宙

勉強に囚われていた私には部活の意味に迷いがあって

好きな人聞かれ気分でなんとなく副担任の名前を挙げる

スニーカーじっとり浸みる催涙雨 待つのはただの些細なことで

『塔』2023年7月号

三井修さん選で、鍵外に七首掲載されています。
七夕くらいの時期の高校時代の部活を思い出して作りました。高校時代は未熟で色々と問題がありましたが、いい思い出も多少はあるかと思います。

今回で若葉集を卒業します。
これまでありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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