『塔』2023年3月号

あまりにも大きくうかびいつの日かみなに忘れられたい満月

太陽が昇る毎朝残してく黄身だけ食べたあとの白身を

口にしたときあふれ出るカスタードクリームのようよかったことは

真夜中にそっと寄り添うようにつけておく仏間の常夜灯の黄

一つずつ願いを行き来させながらマーガレットの白色を取る

トーストのチーズをとろけさせたあとハチミツかけて朝がひかるよ
『塔』2023年3月号

花山多佳子さん選でした。
ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?