見出し画像

三度目の正直なるか!?漢検1級R4-2 反省と感想 【オモテ面】

令和4年度 第2回の日本漢字能力検定が終了しました。
自分にとって3回目の挑戦となる漢検1級。現在の戦績は、1回目のR3-3で91点、2回目のR4-1で140点となっております。

(一)読み 23〜24点 →修正24〜25点

音読み 17〜18点 →修正18〜19点

毎回心臓バクバクでスタートしてしまう音読み。つられ読みやド忘れに気をつけなければならないエリアです。

1.「庠黌」-しょうこう○
2.「蟾宮」-せんきゅう○
3.「繻子」-しゅす○
4.「薜蘿」-へいら○
5.「毛毳」-もうぜい○
6.「絶巓」-ぜってん○
7.「麾下」-きか○
8.「戡乱」-かんらん○
9.「饕戻」-とうれい○
10.「楔状」-けつじょう○

あれ、音読み簡単回か?と、このあたりで思った途端、いきなり岐路にぶちあたります。

11.「柘黄」-しゃおう[?]

ん〜〜〜…

「桑柘(ソウシャ)」を知っていたので柘のシャは問題ナシなのですが、黄がオウかコウか、判然としません。結局、勘で「シャオウ」にしました。帰宅後倉庫さんの速報を見ると「しゃこう/しゃおう?」となっており、難しいところのようです。
新字源によるとコウが漢音、オウが呉音となっていますが、意味による読み分けもないですし、個人的にはシャオウOKにしてほしいところです。

[2022/10/28追記] 標準解答では「しゃこう」のみでしたが、まだ○になる可能性は残っています。

12.「轡筴」-ひきょう× →正:ひさく
やっちゃいました。筴(サク)知ってんのに。
序盤特有の焦りから、音符でパッと判断したのがダメでした…
筴の字は「はさむ」系の意味のときはキョウと読むのですが、轡筴はくつわとむちの意味なので×です。

13.「斫断」-しゃくだん○

14.「杼梭」-ちょさ[?]
これも「じょさ/ちょさ?」で諸説あり。なんで梭杼はサチョなのにひっくり返しただけで変わっちゃうかな〜なんてボヤいていると、字通では梭杼もサジョという見出しがついている。アレ!?

[2022/10/28追記] 漢検は「ちょさ」を標準解答としていました。「じょさorちょさ」はどっちでもよい、でほぼ確実です。

15.そかん○
16.ようわ○
17.しんじゅつ○
18.えつえつ○
19.とうし○
20.うんちつ○

訓読み 5点→修正6点

[2022/10/28修正] 訓読みの自己採点数は6点となりました。

はっきり言って訓読みはだいぶコケました。

21.「鼎(に)」かなえ(に)× → 正:まさ(に)
もちろん最初は単純に「かなえ」ではないだろうと思いました。意味も通じないし。「かなえ」なら今どき準1級でもベタ問扱いでしょう。でも「かなえ」以外の読みを知らなかったので、空欄よりマシだと思って書いた次第です。勉強になりました。

22.「枌板」そぎいた○
23.「疆(り)」かぎ(り)○

24.「喩(り)」よ(り)× → 正:さと(り)
常用表外は何周かしてるはずなので、忘れてしまっていたということでしょう。これで常用表外は1勝2敗。常用表外はめちゃくちゃに多いわけではないので、そろそろ正解して当たり前のレベルにもっていきたいところです。

25.「倥(った)」おご(った)× → 正:ぬか(った)
絶対違うだろうな〜だいたい「おごる」の意味ないもんな…と思いつつ、ここであまり時間を食うわけにもいかないので潔く諦め、一旦埋めて次に行きました。まあ一旦というか、永遠の別れになったんですけど。

26.「龕(つ)」か(つ)○

27.「輦」こし× → 正:てぐるま
2択で外しました。どっちでも同じでしょ、程度の感覚でパッと「こし」を書いたのですが、「手車の宣旨」という慣用句があると知って驚きました。慣用句があるなら「こし」は多分ダメでしょう。

28.「泄(る)」も(る)○

29.「釐(むる)」おさ(むる)× → 正:あらた(むる)
また2択外し。「おさむる」とも読めますが、原典の文脈的には「あらたむる」のようです。

意味的には一緒のところにあるじゃん、という情けない愚痴が出る。

[2022/10/28追記] 漢検が出した標準解答は「おさむる」でしたので 、ここは正解となりました。

30.「畋(り)」か(り)○

以上、大問(一)です。最低予想点数は22点24点、現実的最高予想点数は「柘黄-しゃおう」「杼梭-ちょさ」を正解として24点25点となっています。「輦-こし」、「釐むる-おさむる」にありえないほどの斟酌が入れば26点ですが…
よく見積もって8割ちょうど、というのは決して満足はできませんが、今回の対策では訓読みを疎かにしてしまったので予想通りでもあります。

(二)書き取り 34点

1.「オオナタ」大屶○
2.「ウズクマって」踞○
3.「クズアン」葛餡○
4.「クビキ」軛○
5.「イビ沈滞」萎靡○

6.「クべる」燻× → 正:焼
これも表外を疎かにしていたツケか。「燻べる-くすべる」と混同していたようです。

7.「ハコウ」跛行○
8.「ギセイ」擬制○
9.「エンマチョウ」閻魔帳○
10.「ガンジガラめ」雁字搦○
11.「ランラン」爛爛○

12.「バラマく」散撤× → 散撒○
なんとここで痛恨の超初歩的ミス!
確かに似てるけど…いや待って、今までも間違えて書いてきたかもしれん!(汗)
これは大反省案件です。準1級すら剥奪か!?

13.「モタラす」齎○
14.「フコ」不辜○
15.「ウラボンエ」盂蘭盆会○

(二)書き取りで四文字って珍しくないですかね。
16.「セキレキ」淅瀝○

17.「シビ」紫眉× → 正:芝眉
あちゃー。芝も頭に過ぎったんですが、何か別の言葉と混同して紫にしちゃいました。
「紫」が付く褒め言葉あったよね?何だっけ。

18.「シビ」鵄尾○
どうでもいい話ですが、個人的は鴟より鵄のほうがカッコいいと思ってます。

以上、書き取りは3問ミスの34点でした。12.「散撒く」が本当に悔しい。

(三)語選択 4〜6点

[語群: かいさく・かくろう・ぎか・こうが・さいがい・しゅくせい・じんでんこう・りたん]

1.「暦の初め 、元旦。新帝即位時の改元。」
犂旦× → 正:履端
なにありそうなやつ書いとんねんwと思ったら、「明け方」という意味で「犂旦」という言葉が本当にあるらしい。どこかで見た微かな記憶が残ってたからこれを書くことにしたのかな。

2.「計り知ることのできない長い時。」
塵点劫○
!!!!ありがとうございます!!!!
というのも、今回の受検にあたって語彙強化の軸とした半自作資料「有名資料寄せ集めスペシャル13000語」でチェック済みだったのです。

特に語選択に出そうな語句を丸で囲っていた。

嬉しいですね〜〜♪
この資料は、誤謬や乱雑を直してから公開することも考えています。

3.「昨年の暮れ。去年の十二月。」
客臘○
今回の語選択では一番格下かな。きっちり取りました。

4.「すえの世。澆季。」
宿世× → 正:叔世
思い付かず。これでは「前世からの因縁」の意味になってしまいますね。

5.「神話上の人、また日の御者転じて日月。」
曦和[?]
これ、どうなんでしょうか。
というのも、何かの資料で曦和OKみたいに書いてた気がするんですが、諸辞書には「羲和」しか掲載がありません。
「羲和」は知っていましたし、そっちを書いた方が安全だということも分かっていました。
でもイキってたわけでもないし。なぜこんな危険な真似をしてしまったのか分かりません。本当に狂っていたのでしょうか。

百度百科には載ってました。うーん微妙。

今回の語選択はすべて時間や暦に関する語でした。
前回R4-1は書物・文字が隠しテーマでしたね。ジャンルが統一されているのは攪乱のためでしょうか。

(四)四字熟語 28点

問1 書き取り 20点

前回のR4-1と打って変わって、四字熟語は易化したように感じます。

1.氷肌(玉骨)○
2.醴酒(不設)○
3.旗幟(鮮明)○
4.篝火(狐鳴)○
5.五蘊(皆空)○
6.(繁文)縟礼○
7.(銅駝)荊棘○

8.(薤露)蒿里○
9.(天宇)地廬○
10.(党同)伐異○

問2 意味と読み 8点


1.「母と子の気持ちが通い合う。」
「噬指(棄薪)」-ぜいし○
2.「私意を廃しあるがままに身を任せる。」
「(自然)法爾」-ほうに○
3.「古来の彝則に従う。」
「蹈常(襲故)」-とうじょう○
4.「玉に瑕の類。」
「狐裘(羔袖)」-こうしゅう○

ところが

5.「男女が愛情を通わせ合う。」
「扇枕(温衾)」-せんちん×
正: 「(投瓜)得瓊」-とくけい

これは完全に意味の把握不足でした。3度目にもなってこのザマではいかん。「衾」に反応して見事に騙されました。

オモテ面 総括

以上(一)〜(四)で、オモテ面の合計88〜92点90〜93点となっています。
試験終了直後のツイートで表面簡単だったとかほざいてた割には という感じですが、まだ合格不可能ではありません。

いかに!?

後編へ続く。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?